ソフトバンクは16日、阪神戦(みずほPayPayドーム)で1-4で敗戦した。先発した石川柊太投手が5回4失点で2敗目を喫した。初回に1死満塁のピンチを招くと、前川右京外野手に満塁本塁打を浴びた。リリーフした又吉克樹投手、大山凌投手は2回無失点。試合後、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。石川については、ファームで再調整させることを明言。また、澤柳亮太郎投手が1日で登録抹消となった理由も明かした。コメントの全文は以下の通り。
――いろんな役回りを務める中で、石川柊太投手の評価は。
「やっぱり初回ですよね。初回にちょっとリズムを掴めなかった。その後がよかっただけにもったいなかったなと思います」
――2回以降がよかったことを考えると、状態自体は悪くなかった。
「状態はそこまで悪いとは見えなかったですけど、石川の開幕当初のパフォーマンスからすればちょっと落ちているので、再調整してもらいます」
――再調整というのは。
「明日から登録抹消します」
――ファームで先発として調整してもらう。
「はい、先発で。ちょっといろんなところをやってもらっていたので、もう1回、地に足をつけてじゃないですけど。1軍に残りながらとなるとなかなか調整は難しいので、大事な戦力には変わりないので、早く復調してもらうためにもファームで地に足をつけて調整してもらうと判断しました」
――期限も設けず、しっかりとしたものを見せてもらう。
「そうですね。もちろん」
――球が抜けているようにも見えた。
「もともと抜けるのはそんなに問題はない。精度の問題で、今ちょっと精度が良くないと判断をしている。開幕当初の状態ではないという評価をしているので、そこはしっかりアプローチしていきたいです」
――大山凌投手が2回無失点とアピールした。
「石川が抜けるところのカバーというか、そこのポジションは大山が奪い取ったじゃないですけど、そこは競争なので。大山が勝ち取ったと、そういうふうに僕は見ています」
――三振を取れることが長所。
「もともと球の質はキャンプの時から評価していました。再現性を高めることを目標にしてこの何か月間、うまくできてきたなと思っています。本人はもちろん、ファームのスタッフのおかげだと思っているので、そこは僕も嬉しく思います」
――いずれは先発をさせたい素質。
「チャンスはあると思うんですけど、先発だけじゃなくて1軍の戦力、ピースの1つとして。そのポジションがどこになるかはわからないですけど。そういう意味合いでは、すぐ先発とは思っていないです。将来的には考えていますけど、今はこのポジションで1軍が必要としています」
――交流戦を振り返っても、投手陣の安定がチームを支えた。
「DHがなかったりして準備が大変だった部分もあるんですけど、それを踏まえてもみんなよくやってくれたと思っています。いつものように、頼もしく見ていました。ただ、その中で失点も増えてきているのは事実なので、そこをどう食い止めていくのかは、僕自身の課題ではあります。これからもっと大変な時期になると思うので、その時にどういう手を打てるのかは常々考えています」
――有原航平投手とリバン・モイネロ投手の存在がチームを助けた。
「本当、有原とモイネロに関してはいつも期待通りのピッチングをしてくれていますし、もちろん他の投手もしっかりと役割を果たしてくれています。特にその2人は本当に軸としての役割を十分にしてもらったと思っています」
――澤柳亮太郎投手が15日に昇格して、16日に抹消された。その経緯は。
「昨日2人“上がり”がいて枠があった。枠を残しておくよりは、何かあった時のために入れておく方がいいじゃないですか。もともと登録しないつもりだったんですけど、1日でも選手は上がった方が嬉しいですし、励みにもなる。そういう意味ですね。今日はもう全員ベンチ入りできた。この後はまた先発投手を入れないといけないので、早めに抹消しておかないと、どんどん登録する日が遅れてしまう」
「本来なら登録しなくてもよかったんですけど、僕は1日でも枠がある時はやってあげたいという思いです。1日でもこっちに来て1軍の空気の中で練習をすることは選手にとって違うので。例えば『1日だったら僕もういいです』っていう人はまずいないです。『1日しか登録ないけど来る?』って聞いたとしますよ? 絶対に『行かせてください』ってみんな手を挙げます。励みになると思うので、空けておくよりは(1日でも昇格させる)という感じです」