ソフトバンクは31日、広島戦(みずほPayPayドーム)に2-1で勝利した。柳田悠岐外野手が右ハムストリングを負傷して途中交代。3回に二ゴロを放った際に痛め、一塁にヘッドスライディングした後、自力で立ち上がることはできなかった。肩を借りながらベンチ裏に引き上げ、次の打席で代打を送られて交代した。試合後、奈良原浩ヘッドコーチ、本多雄一内野守備走塁兼作戦コーチ、村上隆行打撃コーチ、村松有人打撃コーチに状態を聞いた。コーチ4人のコメントの全文は以下の通り。
――どこを怪我したのかが最初に気になった?
「どれぐらいの怪我か。ただ、どれぐらいかはわからないので、病院に行ってみないとね。見た目とか、本人の感覚でどうなるかっていうのは正直わからないので」
○本多雄一内野守備走塁兼作戦コーチ
――近くで見ていた。
「痛そうでしたね」
――コーチとしても言葉をかけずらい。
「本人が一番悔しいんでね。プレーの中の怪我なので。なんとかセーフになろうと思った一心でね。彼は全力疾走を怠らない選手なんでね。主力がそういった思いでやっているということが、怪我して残念ではあるんですけど、それが他の選手にどう映ったかですね。怪我しちゃだめなんですけど、あの姿ね。ヘッドスライディングする前から痛かったと思うんですけど、常に全力の中での怪我というのはあるんで」
「僕は大事にならないでくれとは思いましたけどね、あの一瞬は。でも彼の顔を見てるとちょっとやっぱり……。『どうだ、時間たてばいけそうか』と聞いたら『(顔をしかめて)うーん……』って感じだったので」
――主力の全力疾走が今年のチームの強さだった。
「小久保さんだろうが誰だろうが、野球人として全力疾走する、そして隙を見せないというのは当然なので。やっぱりお客さんの前でそうやって披露するのは義務なので。チームとしては悔しいし痛いですけど、前に進むしかないので。柳田がいない分はみんなで埋めるしかないので」
○村上隆行打撃コーチ
――なかなか話すのも難しいかもしれませんが、柳田選手に肩を貸していた。表情としてはいかがでしたか。
「『歩けますよ』と言っていた。無理はさせたくなかったんですけど、彼にも“美学”があるからね」
――グラウンドではそういう姿を見せないという。
「そうですね。弱々しいのは見せないっていうところじゃないかなと思います」
――打線としても工夫が必要な日々になりそう。
「ですね。色々と工夫しないといけないですね。他のメンバーがまたそこに一致してやるでしょう」
○村松有人打撃コーチ
――チームにとっては厳しい状況。
「なんとか全員でやるしかないですね」
――一塁に駆け寄った時にもキツそうだと感じた?
「(左半膜様筋損傷と診断され、実戦復帰まで4か月もかかった)前回の2019年と同じような感じって言っていたから」
――起こったことは起こったことして切り替える。
「そうですね。しっかり、明日からどうするかだけですね」
――担架が使えないぐらいの状態だった?
「いえ、要らないという感じで。『歩けるから』って」
――歩けるけど足がつったとかではない感覚だった?
「バチってなんか……」
――立ち上がる時は村松コーチから手を貸した?
「そうですね、状態がわからなかったんですけど。尋ねたら『歩ける』みたいな感じだった」