ソフトバンクは3日の西武戦(ベルーナドーム)に0-1で敗れた。先発した大津亮介有投手は6回1失点と力投したが、打線が相手先発のドラフト1位・武内夏暉投手相手に8回無失点と抑え込まれた。大津は今季初黒星を喫し、西武戦は今季7度目の対決で初めての敗戦となった。試合後、小久保裕紀監督と倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。コメントの全文は以下の通り。
――すごい投手。
「そりゃまあ、ホークスもドラフト1位で指名したくらいですからね。いやー、ええピッチャーです」
――特によかった部分は
「やっぱり真っすぐの力、あとけん制のうまさとか、ランナーがいなくてもうまくクイックで投げたりとか。まあまあ、我々のクリーンアップをあれだけ打ち取るわけですから。もう、きょうは武内がすごかったです」
――クリーンアップがここまで打てなかったのは今季初めて。
「まあ、それくらいのピッチャーですね」
――大津は粘り強く投げていたが、体力的に……。
「体力じゃないんじゃないかな。向こうのピッチャーが良くて、(6回の)1、2番へのフォアボール。試合中にも言いましたけど、あんなええ真っすぐがあるんやから、真っすぐだけが強気じゃないけど、ゾーンで勝負してよかったと思うんですけど。うまくかわしてというふうには見えてしまいましたね。そんな気持ちはないんでしょうけどね。あれはもう、1点の取られ方もあまりよくないですけど、その前のフォアボールがね……。あれだけヒット3本に抑えていたわけなんで。もっとゾーンで行っても全然よかったと思いますね」
――失点の場面。リチャード内野手の判断は。
「まあ本人の判断ももちろん悪かったけど、ベンチの指示としてもボテボテはホームって言ってたけど、結果的に(三塁ベースを)踏みに行ってファースト投げたんだから。これは僕らの責任です」
――大津はここまでの3試合は大差のゲームが多かったが……。
「いやいや、そんなことはないと思いますよ。誰が見てもなかなか点が取れそうな相手じゃないという中で、絶対に1点が命取りだという中で。より丁寧にいったんでしょうけど。まあ責められないですけどね。ただ、あれだけの真っすぐがあって、カットボールとチェンジアップがあるなら、(ストライク)ゾーンでよかったんじゃないですかねって。バットを振らせたほうがよかったんじゃないっていうだけの話しです」
――川村友斗外野手がまたマルチ安打。
「孤軍奮闘ですね」
――好調を維持している。
「なんかねえ、なんかだんだん頼もしくなってきましたね」
――レギュラーを取る選手は少ないチャンスをものにする。
「うん。まあもちろんそんなずっと続かないでしょうけど。ただ、今外す理由はないですね」
――今宮健太内野手は休養。
「まあ休養もあるし、最近状態も悪かったし。少し疲れているかなというのと、あとは(武内に対して)右(打者)よりは左のほうが対応しやすいのかなと。そういうオーダーだったので」
○倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)
――大津はコントロールに苦しんだ印象。
「ちょっと中盤くらいからばらつきが大きくなってましたけど、でもなんとか最低限のピッチングはできたと思いますけど」
――もう少しゾーンで勝負したかった。
「ちょっと慎重になりすぎた部分はあると思うので。もう一回大胆にというか、そういうところはやっていきたいなと思いますね」
――試合展開も心理的に影響した。
「当然それはあると思うんですけど、そこは乗り越えてほしいですよね。慎重になってフォアボール、フォアボールじゃこれから厳しくなると思うんで。ま、でも何とか最低限というか、いいピッチングはしてくれたと思いますよ」
――体力面の問題は。
「問題ないですけど、それは今までも課題にしてきたところだったんで。まだそこはね、1年間、中6日でずっと回れるかといえば、まだ回る体力はないと思うので。継続してそこは成長できるように、こっちもサポートしていきたいと思いますけど」
――今回の投球を受けて。
「すごくいい経験を積んでいると思いますし、いいパフォーマンスも見せてくれているので。これできょう負けたからといって大津ダメだったねとは全然思わないし、むしろちゃんと先発の役割は果たしてくれたんで。ナイスピッチングだったと思います。完璧じゃないかもしれないけど、ナイスピッチングだったと思いますね」
――交流戦までは、ある程度間隔を空けながらの登板になる。
「そうですね。空けられるところは空けますけど。まあ状態を見てですね。あとはほかのピッチャーの兼ね合いもみながら考えていきます」