差し入れられたポップコーン…舞台裏は又吉克樹の“男気” 中村亮太が見てきた両親の背中

ソフトバンク・中村亮太【写真提供:西田哲朗広報】
ソフトバンク・中村亮太【写真提供:西田哲朗広報】

8~10日のロッテ戦、中村亮太の実家が営むお弁当屋さんからポップコーンが届いた

 鷹フルの企画「スマホの写真、1枚ください」。西田哲朗広報が、ZOZOマリンスタジアムから写真を2枚届けてくれました。3月8日から10日まで行われたロッテとのオープン戦。又吉克樹投手の“男気”で、中村亮太投手のご実家が営むお弁当屋さんからポップコーンの差し入れが届きました。中村亮太投手が見てきたのは、朝早くからお弁当を作る両親の背中。今は育成選手ですが、将来的に必ず叶えたい“夢”を語ってくれました。選手の間でも大好評だったことも明かされます!

――どんな経緯で、ポップコーンが差し入れされることに?
「自分の実家がお弁当屋さんなんですけど、いろんな場所で売っているんです。ZOZOマリンでも結構昔から売っていて、今はオープン戦なのでお弁当の販売はしていないんですけど、カステラとかポップコーンを売っているんです。まず又吉さんが『お前の家の弁当、買いたいな』って話になって、オープン戦なのでカステラとポップコーンしか売っていないんですよねって言ったら『ポップコーンいいじゃん!』ってなったんです」

「最初は少量で、3つくらいしか頼んでいなかったんですけど『何それ』って牧原(大成内野手)さんとか、今宮(健太内野手)さんもつまみ食いしたら『これめちゃくちゃ美味しいじゃん』ってなった。『じゃあいっぱい頼むか』って又吉さんも言ってくれて、3種類あった中で20個ずつ買ってくださって、全部で60個。全部では7種類くらいあるんですけど、その3種類でいいか、と。キャラメル味と、うま塩味と、塩バターの3種類を20個ずつ頼んでくれました」

「そしたら次の日も、牧原さんが『今日はないの?』ってなって、又吉さんが追加でまた60個買ってくれました。それで頼んでくれたって感じです」

――実家のお弁当屋さんの名前は?
「『ほそや弁当』です。自分の実家がやっています」

――実家のお弁当を食べて育ってきたと思いますが、一番のお気に入りは?
「いも豚弁当っていうお弁当が好きでした。基本的になんでも美味しくて、白ご飯が美味しいので、それを食べて育ったという感じです」

――ご両親がやっている?
「そうですね。自分のおじいちゃんからやっているんですけど、それを今は自分のお父さんが継いで、何年もやってこられているので、すごいなと思いながら見ています。自分は何も携わっていないので、食べていただけなんですけど(笑)」

――又吉投手の気持ちは、ご両親も喜んでいたのでは?
「ポップコーンだったので、お弁当を食べてもらった方がいいのかもしれないですけど『シーズンが始まったらお弁当よろしくね』みたいなことを又吉さんも言っていたので、気に入ってくれてよかったです」

届いたポップコーンの差し入れ【写真提供:西田哲朗広報】
届いたポップコーンの差し入れ【写真提供:西田哲朗広報】

――野球をやっていると難しいと思いますが、中村亮投手はご実家を継ごうとは思わなかった?
「でも本当に(両親は)毎朝が本当に早くて、あまり休みもない中で。お正月もみんなは休みかもしれないですけど、お餅を作っていましたから、基本的に『いつ休んでんの?』ってくらい休みがない中で、朝は(両親は)大体いないっていう環境で小さい時から育っていました。あの大変さを見ると、継ごうとはなかなか……(苦笑い)」

――自営業の飲食店は、朝が早いイメージがあります。
「お弁当って何回か同じのを食べたら『またこれ?』ってなるんですけど、普通に『またこれ?』ってならないくらい美味しさを楽しめるので。食べないとわからないと思いますけど、本当に美味しいです。自分も幼稚園の時とか、少年野球のお弁当とか、みんなはお弁当箱に入っているんですけど、自分だけお弁当っていうお弁当でしたね」

――目立っていたのでは?
「そうですね、みんなに結構、上に乗っているシャケとか狙われていましたね(笑)」

――死守していたんですね。
「でもご飯だけでも美味しく食べられるので、みなさんよろしくお願いします」

――又吉投手のおかげで、自分が野球選手になって、チームメートに食べてもらえたことは「野球をやっていてよかった」と思えたのでは?
「いつかは自分が1軍でバンバン投げて活躍した時に『自分のお弁当を作ってよ』って言おうと思っていたんですけど、又吉さんやいろんな人が美味しいと言ってくれたおかげで、今では『今度行った時、ポップコーン買ってみます』みたいなメッセージが(SNSで)きていたので、嬉しかったですね」

――自分のお弁当を出してもらうことも、1つのモチベーションですね。
「そうですね。“中村亮太弁当”を作ってもらえるように頑張ります」

――最後に、中村亮投手の口から、宣言できるだけ宣伝をお願いします。
「自分が見た感じ、シーズンが始まったらお弁当が出てくる。自分も(これまで)そんなに見ていなかったんですけど、こないだ見てみたら、写真でしか見ていないんですけど、美味しそうだと思ったのは、澤村投手の牛タン重みたいなのがめちゃくちゃ美味しそうでした(澤村選手の「厚切り牛タン・ステーキ丼」)。その選手の出身地の食材を取り入れて作ったっぽいんですけど、自分は牛タン重でしたね」

「『今はないの?』ってお父さんにも言ったりしたんですけど、福岡は遠いということで(笑)。でも今度はちょっとつまみ食いしようかなと思います。逆に、自分よりも鷹フルを見た人の方が食べるのが早いかもしれないので、食べた人は自分に教えてほしいですね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)