二刀流挑戦中だった桑原は野手専念へ「どこを守らせるかは答えが出ていない」
ソフトバンクの2軍は23日、ウエスタン・リーグの阪神戦(タマスタ筑後)に4-3で勝利した。初回に吉田賢吾捕手の犠飛で先制すると、2回無死一塁で渡邉陸捕手が2ランを放った。同点に追いつかれた5回1死二塁で、2軍公式戦初出場となった育成3年目の桑原秀侍投手が2点適時打を放って勝ち越した。先発の高橋礼投手は4回2失点。5回に渡邊佑樹投手が1点を失ったが、その後は古川侑利投手、中村亮太投手、泉圭輔投手、尾形崇斗投手が無失点に抑えた。試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答は以下の通り。
――接戦でヒヤヒヤする展開。
「点をやらなかったら良いんだもん。三塁まで行ってもホームを踏ませなきゃ良いんで。苦しい展開でも、三塁にランナーが行っても、ホームを踏ませなきゃ良いんです」
――桑原秀侍選手が初出場で決勝の適時打。
「4軍から上がってきた2人(山下恭吾内野手、佐藤航太外野手)もそうですしね。なかなか初めての場でヒットを打つって、結構難しいんですけど、あんなに良いところ(5回1死二塁)で打ってね、大したもんだと思いましたよ」
――1打席目も四球を選んだ。
「走り始めたら足はすごい速い子で、二刀流をしていたんですけど、野手1本でいくっていうことで。守備はまだ、どこを守らせるかっていうのは、球団もまだ答えが出ていないんですけど、 あの脚力を考えたら外野手でっていうのも、ひょっとしたら選択肢に入ってくるかもしれない。それはこの秋からのことになりますけどね。足はあの打球でセーフになるわけですから、すごくいいものがありますよ」
――内野も外野も守らせる。
「内野はめちゃくちゃ時間かかります。今のままやったら、1軍の内野手のレベルってなったら、もうはるか彼方なんで。そんなにすぐうまくならないよね、守備は」
――渡邉陸選手に完璧な一発。
「今日は完璧だったですけどね。目標設定が低いんで、もうちょっとどん欲にいってほしいね。 『去年の数字が出来過ぎた』とか言ってるようじゃダメなんで。僕らからしたら(去年でも)ちょっと物足りないぐらいなのに。このギャップは大きいですよね。 本人は『出来過ぎ』と思ってても、首脳陣からしたら『もうちょっとホームラン打てる』と思っていたんで。だからもうちょっと高みを目指してやってほしいと思います」
――もっと悔しさをぶつけて欲しい。
「それが、ここまで戦ってきた評価なんでね。どこかのインタビューで『去年の数字は出来過ぎです』っていうのをちょっと見てしまったんで。それは違うやろっていう風に思いましたね」
――吉田選手は考えて打てている。
「もう完全に内野手が下がっていたし(初回1死三塁では)引っかけてもゴロは打てたでしょうけど、反対方向にしっかりフライを打ちに行くバッティングをね。 自分がどうやって対応しようっていう表現力はすごくあると思いますね、彼は」
――先発の高橋礼投手は予定通りの4回。
「球数なんで。前回(9月15日中日戦)ももうちょい行ってもよかったんですけどね。病み上がりっていうこともあって。今日は60球ぐらいの予定だったので。来週はもうちょっと球数は伸びるんじゃないですかね」
(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)