選手に求める覚悟と姿勢、戦力外は「2軍が標的に」 小久保2軍監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】

5試合連続安打の川村を高評価「3軍と同じ姿で出てる」

 ソフトバンクの2軍は30日、ウエスタン・リーグの中日戦(タマスタ筑後)に6-2で勝利した。先発の松本晴投手は、4回1/3を投げて2失点。中継ぎの中村亮太投手、古川侑利投手、泉圭輔投手、尾形崇斗投手が無失点リレーで逃げ切った。打線では上林誠知外野手に同点ソロ、フレディ・ガルビス内野手には逆転の3ランが飛び出した。試合後の小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――ガルビス選手が好調。
「なんやかんやで打ってるよね。そりゃ、あれくらいのピッチャーやったら打つでしょう」

――川村選手も5試合連続安打。
「ちょっと2軍の球に慣れてきた感じがあるなって話をちょうどしてて、試合前に。今まで2軍から3軍を行ったり来たりしてる中で、3軍に行った時には打てるけど、2軍に行った時は駄目やっていう繰り返しの中で、2軍のピッチャーだったらこう対応しないといけないなっていうのが、ちょっとわかってきてるんかなっていう感じはしますね。3軍の方で結構打てた感じの間合いがあると思うんで、打ち方は特に言ってないんですけど。彼にとっては2軍でも変わらず、3軍と同じ姿で出てるってのは自信になっているんじゃないかな」

――3軍では打率が高いが、2軍だと結果が出ない。
「2軍に来たらほとんどみんな打てないんですけど、今の川村は今回初めて、今年の中で初めて唯一、3軍と2軍で変わらないような感じで打てているんじゃないかなと思いますね」

――これを継続していくこと。
「もちろんですね」

――上林選手に本塁打。打撃の現状は?
「あんまり良くはないと思いますけどね。真っ直ぐ高めに来たやつが当たっただけ。でも、最終打席のフォアボールはそこそこええ感じというか、ああいうふうに左ピッチャーに対してもファウルで逃げていければいいと思うんですけど、結構あっさり空振りする。ノーカウントから空振りも結構多いんで。最終打席みたいなのを続けていくと、率もどんどん上がっていけるかなと思いますね。見極めながら、ファウルしながらフォアボールを取ったっていう最終打席は、ホームランより良かったなと思います」

――中継ぎ陣が奮闘。
「(中村)亮太は7月ほとんど点を取られていないというか、イニング頭というよりは、もう全部、中(イニング途中)にくっつけているんですよ。先発が崩れた時とか、例えば中継ぎで誰か行ったときのサブで作っておくのは、亮太っていう使い方を7月はしているんです。結構シビアな場面での登板が多いけど、ほとんど点取られてないです。今日のMVPは、もちろん打った方はガルビスですけど、亮太です。(5回1死満塁の)あの流れをスパッと止めたっていう、もうまさに両断ですね」

――球速も150キロと出力が出ていた。
「そうですね。あとは、いろんなラクな場面じゃないところの登板の積み重ねによる自信というのがあるんかな、というふうには思いますけどね」

――去年は支配下登録され、今年は育成で悔しい思いがある。
「もちろん。それをぶつけてほしいですよ」

――尾形投手が自己最速の155キロをマーク。
「今日はワインドアップで投げとったね。なんかいろいろしたいやつなんで。154キロも出ていたし、ご機嫌でしょ。155キロ出てた? もうご機嫌じゃないですか。ワインドアップしたり色々何でもやりたいって」

――7月も終わる。今後、育成選手に求めるものは?
「求めるものは別に……。あと2か月でクビになるかどうか、それは育成選手だけじゃないんで。多分ここ(2軍)にいる選手が、一番その対象になると思うんで。その対象のメンバーに入らないように頑張れよ、というだけです。やっぱり最後の印象も大事な話なんで、『8月9月の暑い時期に来年期待を持てるね』って終わるか、全然印象が違うので。そういう戦力外に入ってくる層からすると、2軍が一番(対象になりやすい)と思いますよ。だから、余計に気を引き締めて、やらないとあかんよね。どう考えてもそうだと思います。3軍、4軍よりか2軍が(戦力外の)標的になると思います」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)