ソフトバンクの2軍は8日、和歌山・紀三井寺球場で行われたウエスタン・リーグのオリックス戦に4-1で勝利した。初回にリチャード内野手が場外に消える特大の2戦連発13号2ランを放って先制。4回には相手のミスに乗じて2点を加えた。先発の森唯斗投手は5回まで無失点。6回に打球が直撃して緊急降板となったものの、中村亮太投手、嘉弥真新也投手、古川侑利投手、又吉克樹投手のリレーでリードを守った。地元での試合を勝利で飾った小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。
――母校の星林高校のダンス部も。
「そうですね、あと知り合いもいっぱい来ていたんで、今日は忙しかったです。星林高校の野球部も来ていたんで、3年生はちょっと試合で来てなかったですけど、練習も見られたと思う。プロの練習はどういうことしてるのかとか、何か自分のこれからの人生でプラスになればいいなと思います。リチャードのホームランなんか1軍クラスでも、あそこまで飛ばすヤツはあまりいないですよ。あれを見られただけでも、和歌山の子たちはプロってすごいなって思う打球だったと思いますよ」
――森投手が先発。5回まで無失点。
「そうですね、本来の自分の力からすると、納得いってないでしょうけど、悪いなりにもちゃんとゲームを作る姿とか、今やれる範囲の自分の中の全部を出し切るっていう姿は若い選手も見習ってほしい。経験があるからできるんだって言ってしまえばそれまでですけども、今日は調子悪いから打たれました、で終わる選手がほとんどじゃないですか。良い時に抑えるのは当たり前で、悪い時でもどうにかするっていうようなそういうものは大事。『森さんだからできたんだ』っていう思考の子は伸びないです。自分にそうできることは何かなって考えられる選手、あの姿を見てそう感じてほしいですね」
――足に当たって緊急降板。
「あそこの回まで投げ切らせようと思ってたんですけど、さすがにあの状態じゃ投げさせられないんで。でも、その後の(中村)亮太もよく頑張りましたよ。途中からオリックスのピッチャーもすごくいいんで、なかなか点が入らない状況の中で、生海のゲッツー、その後もバントで送って二塁作った後も点が入らなかった中で、ほとんど押されっぱなしだったんで、それをうまくそこを0で凌いだ。(増田)珠が一塁ゴロを三塁ランナーえらいスタート遅かったのを見ていたんで、ホームでアウトにしたじゃないですか。普通はもうファーストでアウトにするのに、あんだけ上がってんのにあれだけのスタートが遅いのが目に入ってたっていう、あの珠のそういうところはファインプレーだったと思います。見えないところですけど」
――リチャード選手が2試合連発。2軍でやることはないと。
「もう、そうですよ。今日も本当は足がちょっと状態あまりよくないんですけど、痛いの我慢しながらフル出場したんで、このぐらいの痛みがあってもプレーはしっかりできるんだっていうものは掴めた。掴めたというか、彼はもうそういうところですから」
――状態がいい時に1軍のチャンスがあるといい。
「上も状態いいですからね。上が状態いい時っていうのは、そんなに入れ替わりもないし、自分の今の目の前のやるべきことをしっかり黙々と、粛々と、進めていくという姿が大事ですね」
――嘉弥真投手と又吉投手の状態も上がってきた。
「そうですね、又吉は148キロね。ちょっとトルネードっぽく投げてますけど、本人も前にちょっと話したときに吹っ切れたというか、あがくという中で、あの年齢にして、真っ直ぐの強さを求めていきますという話で、ずっとやってきてるんで。今日はだいぶ気持ちも出てましたしね。絶対勝つんだというのが結構出ていた試合だったかなと思います」
――モイネロ投手が抹消。中継ぎのところに入っていける状態に?
「ここ数試合はもうずっとあのぐらいの感じなんでね。上の首脳陣がどういうふうに見てくれているかっていうところじゃないですかね」
――仲田選手はヘッドスライディングもあった。
「今日は左ピッチャーなんですけど、左でチャレンジしたいということでそれを許可しましたんで。バントのときどうするんだ、ヘルメット変えに来るんかって冗談で話しておったんですけど、バントも左でいきますってことで、本人的には新たなことにチャレンジしようということに対しては、スイッチを完全になくすのは不利だよって話はしてるんですけど、やりたいってことに対してはストップはかけないようにしてるんで、やらせましたけどね」
――支配下登録期限まであと2週間ほど。
「前に1回その話はしたんでね、みんなの前で。変わってこないとおかしいし、やるべきことをやって、あとはどう判断するかは(球団)っていうね。やり残したことがないようにやってほしいですね」