6月3日の3軍戦で笠谷俊介と杉山一樹が実戦復帰へ…リハビリ組選手の現状レポート

ソフトバンク・高田知季リハビリ担当コーチ(左)と佐久本昌広リハビリ担当コーチ【写真:竹村岳】
ソフトバンク・高田知季リハビリ担当コーチ(左)と佐久本昌広リハビリ担当コーチ【写真:竹村岳】

野村勇が3軍戦に復帰…報告は届いており「久々の試合で疲れはあるみたい」

 着々と復帰が近づいきている選手がいる。ホークスのリハビリ組には26日現在、支配下と育成合わせて、投手、野手ともに10人以上がいる。佐久本昌広リハビリ担当コーチ(投手)と高田知季同コーチ(野手)にこの日、現状について聞いた。

 まずは野手だ。3月に「内視鏡下椎弓形成術」を受けた野村勇内野手は、5月24日に行われた3軍の四国IL香川戦で実戦復帰。高田コーチも「やっと試合に出られる喜びは本人もあると思います。これ以上、大きな怪我なく今年を終わってくれたら」と語る。「(プレーの映像は)見られるので。あとは情報交換もしている」と3軍から報告が届く中で、誰もが避けては通れない道を野村勇も経験しているようだ。

「久々の試合で疲れはあるみたいです。やっぱり、何か月も試合をしていなかったので、疲れがあるのは当然なんですけど、慣れてくれば自分のペースでやれると思います。今はしんどいかもしれないですけど、徐々に試合のイニング数も出ながら、調整していく予定ではいますね」

 右膝痛でリハビリを重ねてきたイヒネ・イツア内野手は打撃練習を再開。「順調にきていますし、できる練習内容も少しずつ変わってきている。このまま問題なくいってくれたら。あとは再発じゃないですけど、悪化しないようにゆっくりと進めていかないといけないので」。練習においても強弱を作り、慎重に段階を踏んでいるところだ。

 同じく左膝を痛める川原田純平内野手も「打撃は問題ないですけど、内野手は前後左右に動かないといけない。まずは走れるようになってからです」と、こちらも焦らせるつもりはなさそう。この日はイヒネらとともに、ティー打撃などで体を動かしていた。

 投手陣はどうだろうか。右肘内側側副靱帯損傷と右浅指屈筋損傷で2月からリハビリ中の杉山一樹投手は5月27日にシート打撃に登板予定。順調にいけば、6月3日の四国IL愛媛との3軍戦(タマスタ筑後)で復帰登板する予定だ。佐久本コーチによれば「試合が近づいてきて、気持ちがグッと入っています」と表情も力強くなっているという。

 また、左肘の炎症があった笠谷俊介投手も6月3日に実戦復帰の予定。笠谷はノースローの期間を設けるなどして段階を上げてきた。5月31日に予定されているシート打撃で登板などを経て、実戦に進む方針。支配下の2投手が同じ日に実戦のマウンドに上がることになりそうだ。

 右手中指の「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と診断されて入院していた重田倫明投手は、この日打撃投手として登板。イヒネに対して、変化球も交えながら腕を振った。「次は試合というステップです。指のところもある程度、治っていますので」と佐久本コーチ。近日中にも実戦復帰を果たす見込みで、選手それぞれがステップを踏んでいる。

(竹村岳 / Gaku Takemura)