PayPayドーム開催3連敗に「大恥かいたんちゃうか」 小久保2軍監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】

増田珠を二塁で起用した意図は「2軍のチーム事情」

 ソフトバンクの2軍は18日、本拠地PayPayドームで行われたウエスタン・リーグのオリックス戦に3-4で敗れた。先発の有原航平投手が不運もあって6回途中5安打3失点。打線は育成の西尾歩真内野手が2安打1打点、リチャード内野手が3安打と結果を残したものの、競り負けて7連敗となった。試合後の小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――先発の有原投手はどうでしたか。
「入りから、すごい強い腕の振りで投げていた。どっちかと言えば打たせて取るピッチャーのイメージだったんですけど、昨日に『二遊間がちょっと頼りないから、ショートゴロとセカンドゴロは打たせるな』って言ったら『じゃあ三振取ります』って言っていた。だから、腕振っていたんかなと思って」

――出力が課題という話もしていた。
「最後はセンターの上林がちょっと球際を落としたけど、そこもランナー三塁からしっかり腕は振れていた。150キロも出てましたもんね」

――本人はコントロールを課題に挙げていた。
「今日は出力を上げようとしたから、その分多少乱れたんじゃないですか。両方を求めてもアレなんで。ランナー背負ってからも粘り強く投げるピッチャーなんだなっていうのが最近わかってきましたね」

――1軍に推薦できる段階。
「そこはもうピッチングコーチがやり取りしている。あと枠がなかったら無理だから。来週も5試合しかないんでしょ。だから多分、ないんじゃないですか、今の話では」

――増田珠選手を二塁で起用した。
「あれはもう2軍のチーム事情ですね。珠にはちょっと申し訳ないっていう話をして。可能性を広げるためにこちらからやらせるのと、本人が外野1本で行くっていうところでチーム事情でやらせるのは、僕は全然違うと思うので。それはもう珠には断りを入れた。今、二遊間が2人しかいない中で6連戦が続くので」

――1軍のリクエストがあったわけではない。
「全く違います。もう2軍のチーム事情です」

――育成の西尾選手は一時期、怪我で離脱していた。
「バッティングはずっと評価は高いですけどね。肩も我慢して、痛いのを通り越してまでやってしまったんで。そのかわり、自分がどこまでいったら肩が壊れるっていうのはわかったと思うんで、同じ失敗を繰り返すなよって話をしています」

――リチャード選手が3安打。課題の真っ直ぐも打った。
「追い込まれた後にコンパクトに振ろうとしてのヒットなんで、あれをカウント球でしろっていう話をします。しているんですけど、カウント球のときには大きく振って大体ファールになったり、空振りするんですけど、今日みたいな感じでも十分間に合う。だからといって単打しか出ないわけじゃないと思うんで。僕らがあの打ち方をすると単打しか出ないんですけど、アイツのパワーだったら、あの打ち方でも長打になる。まず真っ直ぐをカウント球で捌ききれるように、あのイメージ打てっていう話は試合中も村上コーチとしていた。そういうふうに伝えようかなと思います」

――ちょっとずつ変化している。
「そうですね、1打席目は全くだったので、その後はうまく修正というか、意識を変えたんじゃないですか」

――ドームで3試合やった意味は感じた。
「どうだろうね、選手はどう感じているんですかね、聞いてみてください。逆に大恥かいたんちゃうかなって3連戦ですけどね、僕からしたら。『いい思い出だった』で終わりそうな雰囲気で怖いです。思い出にせんでくれよ、と思うんですけど。キッカケにしてほしい。あのときドームに立てた思い出が……とか言われたら困るなと思って」

――この3連戦で帯同した選手全員使うと話していた。川村選手はリハビリ組でしたが、起用した。
「僕はあまりそこを気にしていないんで。西尾とかは今日は5イニングまでがマックスだったんで、5イニングで代えました。川村は骨が折れた時点で、骨がくっつくまで待たなくても、自分がいけると思ったら言ってこいって話していたので。多分、レントゲン撮ったらまだ折れていますけど、できるから来ているんで。もう絶対使ってやる、すぐに2軍に呼んでやるって、明日からも2軍です」

「だって痛い痛いって言って、骨がくっつくまで待ってるヤツばかりなんで。そんなヤツいらんからね。骨は後遺症ないから、痛みさえ我慢したらプレーできるから、言ってこいって言ったら、アイツが言ってきました、だいぶ早く。いや普通ですよ、普通なんです、それが。あまりにもみんなゆっくりしているだけなんで」

――強い選手を求めている。
「全員が無理でも、響くやつはそうしてやらんとですね」

――ゆっくりしている時間はない。
「そうですよね。あんまりその自覚はないです。見ていてわかるでしょう。結局、最後そうなったときに『ああ、やっておけばよかった』っていうことをなくすのが僕らの仕事なんで。面倒くさい、うるさいことは言いますけど、(現役が)終わったときにああしておけばよかったっていう、ユニホーム着てる時間だけは過ごさせたくないなという思いではやっていますけどね」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)