【連載・甲斐拓也】滲んだ文字、心を揺さぶる言葉… WBCを共に戦った亡き先輩の“形見”

  • 記者:福谷佑介
    2023.05.01
  • 1軍
野球日本「侍ジャパン」の一員として世界一に輝いた甲斐拓也【写真:小林靖】
野球日本「侍ジャパン」の一員として世界一に輝いた甲斐拓也【写真:小林靖】

「チャンピオンになるためなら、そのぐらい犠牲にしてでも、と」

 ホークスの4選手が毎週登場し、野球や私生活のことなどを語る鷹フル月イチ連載、甲斐拓也捕手の5月度「前編」です。「第5回 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」で侍ジャパンの一員として世界一に貢献した甲斐は、亡き先輩の“形見”を携えて同大会に臨んでいた。次回の甲斐選手の連載「中編」は5月4日、木曜日に掲載予定です。※4日に掲載予定だった「中編」は都合により掲載延期となりました。悪しからずご了承ください。
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 世界一を目指す戦いを目前に控えた2月半ば。楊志館高校時代の野球部の監督で恩師でもある宮地弘明さんから夫人を通じて、何冊かのノートを手渡された。甲斐より2学年上で同高野球部のマネージャーだった大崎耀子さんが、生前に書き綴っていた日記だった。

 後輩からも“あっこさん”と慕われていた大崎さんは甲斐の2歳年上。甲斐が入学した時には、すでに末期の上咽頭がんを患っていた。病と闘いながら、マスク姿で献身的に部員をサポートする姿に当時1年生だった甲斐も胸を打たれたという。2008年、17歳で生涯を閉じた“あっこさん”。甲斐が今もホームベース上に記す「心」の一文字も“あっこさん”が好きだった言葉だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)