「淡白」「軽い」…小久保2軍監督が感じた“常勝軍団”らしからぬ姿勢 全コメント

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:竹村岳】

森唯斗は3度目の先発で7回を3失点…「負けをつけさせて申し訳ない」

 ソフトバンク2軍は20日、ウエスタン・リーグのオリックス戦(タマスタ筑後)に0-3で敗戦した。先発した森唯斗投手は7回3失点と力投したが、黒星がついた。3回2死一塁で福田の左中間への飛球を中堅の緒方理貢内野手と左翼の生海外野手が交錯し、落球(記録は中堅の失策)。その直後に3ランを被弾した。小久保裕紀2軍監督が試合後に取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――森投手は7回を投げ切った。
「今日も自責0ですけど。申し訳ないですね。あんなね、あんなプレーで負けをつけさせたことが非常に申し訳ない。しょうもないゲームでしたね」

――ピッチング自体は
「ファームじゃコントロールもいいし、そう連打を食らう投手じゃない。あとは上の空き状況ですけど」

――森投手は前回の投球も踏まえて、1軍でも勝負できそうな内容。
「みんなそれは思っています。枠の問題じゃないですか。6連戦があまりないので。投手コーチも含め、森の状態は、上も映像でチェックはしているので。ファームではしっかり、当たり前ですけどゲームを作ってくれますよね」

――相手も黒木投手や阿部投手らが登板した。実績のある投手を打っていかないといけない。
「なかなかいい投手がきたら打てないですけど。それよりも、何ていうんですかね。森さんがあれだけ、朝の7時くらいからきて、ずっと自分でアーリーワークをして、1週間に1回の登板を絶対にミスれない、絶対に結果を出さないといけないという取り組みをしている。僕も朝に会うんですけど。毎日ウエート場で見ていて、それよりも劣る選手が、申し訳ないという気持ちでやっているのかというところが一番」

「三森の振り逃げ(5回2死)からランナーも出ず。最後はちょっと出たけど。そういう責任とか、申し訳なさとか、そういうのを持ち合わせていないと、絶対に僕は人としては、プレーヤーとして絶対に上にいけないと思うんです。そういうのが本当に淡白というか、軽いというか。僕は大事なところやなって。現役の時は常にそれを考えてやっていたので」

「だから、生海が(2軍に)上がってきて、ルールがわからずセンターに声を出さずに突っ込んでいって、それはそうですけど。あいつだけの理由かって言ったら、野手全体の責任としてって、僕はそう感じました」

――監督の現役時代も投手を助けたいと思ってグラウンドに立っていた。
「助けたろうと思っていたし、あんなことがあったら平謝りでした。1軍だったら多分チームで乱闘になっているくらいのものですよ。本当に。1軍だったら、投手と野手は仲悪い時期はめちゃくちゃ仲悪いので。お互いに生活がかかっているので。点を取って打たれたらしっかり抑えろやって思うし、抑えてるのに点を取れなかったら打てやって思うし」

「西武の黄金時代なんて投手と野手はめちゃくちゃ仲悪かったので。それが本当のチームですからね。勝つためにやっている。いつまでも仲良しこよしだけじゃ、ここからは抜けられないと思います」

――姿勢から感じられなかったことが残念だった。
「一番はそこです。残念です」

――試合後もその話は選手にした。
「そうですよ」

(竹村岳 / Gaku Takemura)