1死一塁でフライを意図的に落球…小久保2軍監督も認める三森の「野球センス」

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督(中央)【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督(中央)【写真:竹村岳】

育成3位の木村光投手が1回無失点…小久保2軍監督「光が光る(笑)」

 ソフトバンク2軍は19日、ウエスタン・リーグのオリックス戦(タマスタ筑後)に臨み、2-0で勝利した。先発した田上奏大投手が5回無失点。「4番・左翼」で出場した生海外野手は2安打1打点、柳町達外野手が4安打と活躍した。試合後、小久保裕紀監督が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――今日は生海選手が起用に応えた。
「そうね。最初、小野の真っ直ぐをしっかり1球で。真っ直ぐが弱いバッターが多い中、あれは目立ちますね」

――速いまっすぐを打てるのが魅力。
「しかも高めやからね、ファールにせず。ほとんどがみんなファウルやったね。ここにおる選手たちは」

――安打が1本出ると2本目もすぐ出る。
「うん。と、いうよりもあんな走塁でアウト(6回無死一、三塁で一塁走者・井上が二盗に失敗)になって、嫌な流れでツーストライクになったから。(打ち取られていたら)多分今日のゲームひっくり返っていたと思う。あの2点目(6回1死三塁で生海が適時打)で流れを渡さずに済んだんでね。肩口からの甘い変化球やったですけど、よかったです。いい仕事です」

――しばらく4番で起用する。
「いや、とりあえず明日まではそうしますけど、あとはまた別なんで。とりあえずこのカードは上げるって決めてたんで、あとはもう、外野陣がよくおるんで。でも、優先的には起用するようには指示します」

――柳町選手はここ数試合安打がなかったが4安打。
「そうね。1本目のヒットで気分が楽になったんでしょうけど、まあまあ彼らしいセンター中心のバッティング。あの昼間の取材で言った通り言ったんすけど、打ち続ける以外は1軍に上がれないんで。抜けた数字を残す以外はないんで、去年も4割いって1軍に呼ばれてるわけなんで。そのぐらい打つしかないですね。この辺にくすぶっとったら、1軍にはいけないです」

――増田選手が1軍に昇格。自分も続くという気持ちが伝わった。
「あ、それはわかんないです。本人に聞いてください。そんな会話していないからわからん」

――増田選手は粘り強さが魅力。
「代打ではないんでね。代打の練習は1回もさせていないんでね。だから、代打じゃないところでの起用になれば、そのままいけるでしょうけど、まあまあ代打が元々難しいですからね。でも状態がいいのは間違いないんで、いい時にいけたのは良かったと思います」

――田上投手はスピードが出ていた。
「今日なんかね、コーチからの指示でイニングを投げるっていうんじゃなくて、1回出力を上げるために、もう1イニングずつ全力を出し切れって言ったらしいんですよ。そうなるとあのピッチングするので、 体力がやっぱないですね。だから、(体力を)抑えながらじゃないと、やっぱり80球、90球はいかないっていう。今日ぐらいで目いっぱいいくとガタって落ちるっていうね」

「まあ20歳。21歳か、3年目。昨日の先発ピッチャーが22歳か、大卒の。あの子(オリックスのドラフト1位、曽谷龍平投手)でももう4回、5回はもう5キロぐらい落ちとったんで、1年後にはああならないように、大卒の1年目と(実力で)張るというか、それより上にいってほしいですけどね。プロにおるんで」

――2番手の木村光投手も良かった。
「今日は速かったですね。真っ直ぐが。まぁ木村は育成の中では一番光っているんじゃないですか。あ、光が光る(笑)」

――三森選手がトリックプレー(5回1死一塁でセカンドへの飛球をわざと落として併殺打を狙った)。
「いや、そんなんじゃない。野球センスなんで。ああいうのは走り遅れたとか視野に入っているかどうかっていうのは野球センス。あとは1軍に行けばね、足の速さは全部わかっているんでしょうけど、三森はまだあの子、(オリックス・杉澤龍外野手)って新人なんで、どのぐらい足の速さかもわからないんで。ランナー的に入れ替わった方が楽ならあれはあれでいいでしょうし。あの辺は野球センスです。練習したりするもんじゃない」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)