リチャードは「打ち続けるしかない」 小久保2軍監督が指摘…「難しい」目標設定

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:竹村岳】

先発の松本晴は3回3失点「本当はもうちょっと投げさせたかった」

 ソフトバンク2軍は16日、ウエスタン・リーグの阪神戦(タマスタ筑後)に6-4で勝利した。先発した松本晴投手は3回3失点。7回2死満塁でリチャード内野手の2点中前打で逆転に成功した。試合後、小久保裕紀2軍監督が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――8回2死二、三塁で、二塁牽制の間に三走・渡邉陸選手が生還した。サインプレーだったのか。
「サインじゃないよ。いつも井出(2軍外野守備走塁)コーチが、言ってくれているので。セカンド牽制の時はホームを狙う。きたらいくっていう準備ができていたので。あんなサインないよ」

――二塁走者が牽制を誘い出したわけではない。
「ないよ。でもあのタイミングで、いったっていうことは、何かしら作戦もあるっていうね、向こうに。2ボールになって歩かせるのかなって思ったら、次がストライク。その次がボールで、カウント3-1になったら、その牽制しなさいっていう指示があったかどうかは別やけど、でも何かあったやろうなとは思います。そのプレーがあった時にはいくっていうことなので」

――なかなか1軍では見ないプレーだと思うが、成功体験になる。
「そうですね。でも1軍でも、俺がヘッドコーチの時はなかったけど、そういうプレーはありますけどね。隙をついたいい走塁だったと思います」

――三塁走者の渡邉陸選手が勇気を持ってスタートしたプレー。
「牽制があった時点でGOって言われたらいけばいいだけなので。そんなに勇気はいらないです。アウトになったらベンチの責任なので」

――7回にリチャード選手が逆転打。
「いいところで打ちましたね。今年初めて活躍らしい活躍をした試合だった。状態はそんなに良くないです」

――リチャード選手はキャンプやオープン戦を踏まえて、きっかけを探し続けている。
「きっかけというか、目標設定は難しいんじゃないですか。去年と一緒で、ファームで打ち続けるしかないでしょうから」

――いろんな指導者の方に聞いても、形は完成しているというが。
「そうですよ。僕はちょっと気になるところもあるけど、それでも29本打つわけですからね。ウエスタン・リーグで。そんな大問題はない。ちょっと気になるところはありますけど」

――必要なのは、打席での整理やアプローチというところですか。
「集中力というか。今日みたいな場面は集中しやすいでしょうけど。焦りがある時もあるので。でも打っていくしか、それしかないでしょう」

――打ち続けるとは、単純だが一番難しい。
「難しいことですよ」

――9回に登板した甲斐野投手は1失点だった。150キロを超えても弾き返される場面が目立つ。
「今日は1点差でもいく準備をしていて、3点差になった。そしたらああいうふうになるんですよ。権藤(博)さんがよく言っていたけど、1点差なら違う展開になっていたでしょうけど、3点差になると一番“魔の点差”というか。でも抑えは同点までOKなので」

「こないだも点を取られていましたけど、抑えは勝ち越されなかったら大丈夫と言っておかないと。特殊なポジションなので。今日は8回に尾形を入れて、尾形にしろ、甲斐野にしろ、2軍でストッパーとして使う時はそういう形でやっています」

――先発の松本晴投手はどうでしたか。
「今日だけのイメージだとわからない。今日は全部が合っていた感じがしましたね。本当はもうちょっとイニングを投げさせたかったけど、球数がいってしまったので。あと中断もあって体も一回冷えたので」

――雨による中断は久々。
「俺も久しぶりやったよ。でも映像を見たら雨雲はなかったから、中止になることはないと思っていたよ」

(竹村岳 / Gaku Takemura)