ソフトバンクの2軍は14日、タマスタ筑後でのウエスタン・リーグ阪神戦に3-2でサヨナラ勝ちした。延長10回無死満塁でリチャード内野手が押し出し四球を選んだ。先発の武田翔太投手は5回1失点、増田珠内野手は3打数3安打1打点と活躍した。試合後、取材に応じた小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。
――増田選手の場合、1軍で戦うためにはどこを武器にしていけばいい。
「外野手1本でやっているんでね。こっちではファーストで使ったりもするんで、当然、外野だけの勝負じゃない方が可能性は広がると思いますけど、どっちにしたって打つ方が求められていると思う」
「今日みたいにここしかないワンチャンス(8回1死二塁で勝ち越しの適時二塁打)でしっかりタイムリーとか、勝負強さっていうのは、おそらく増田なのか野村大樹なのかっていうところで1軍の首脳陣は見ていると思う。今日みたいなところで打っておくと、右の代打っていうところでお呼びがかかる可能性はありますよね」
――1軍も上林選手と正木選手の起用でなかなか悩んでいる様子。
「そうですね。だから、入れ替わるのであれば、そこが一番チャンスでしょうから」
――7回無死一塁で犠打を決めるなど、井上選手の成長はどういうふうに感じますか。
「そうね。バントできんかったら、また2時間やらせるだけなので。ただ、バッティングは真っ直ぐをさばけるようになってきているので、右投手の。この間、森下(広島)の真っ直ぐを低めだったとはいえ、1球で仕留めてのホームランはかなり自信になったと思います」
「今日もファウルになりましたけど1球目からしっかりと仕掛けていって。そういう真っ直ぐをさばけるっていうのは彼のテーマなので。本当は彼だけじゃないんですけど、特に彼は去年それが目立ったので、そこはだいぶ良くなっていると思います」
――谷川原選手はキャンプから捕手をメインに練習してきたが、右翼で先発出場。
「3試合に1回くらいしかスタメンで使えないから。打席数が少なすぎますもん、キャッチャーはみんな。打席数確保のために外野へ持っていっている。バッティングの状態も全然良くないですけど、打席をとにかく与えようかなと。今日はホーキンスは最初から代打をやらせるつもりだったんで、他に外野手を選んでいいよってことで、そうしました」
――7回に適時打を放ったが、この試合前までは1安打だった。
「内容はそんなに悪くなかったですけどね。でも打席が少ないのが一番じゃないですか。上でもあまり立っていないでしょう」
――ホーキンス選手は代打の適性を。
「適性というか、だって上にいったら全部スタメンなわけがないので代打はあると思う。昨日の尾形のイニングまたぎと一緒で、上にいった時にどう使われるかっていうのをある程度想定しておかないと。その辺はそういうふうにして、一応選手と話をしています」
――1軍が10試合を終えて8勝2敗。これだと入れ替えもなかなかない。
「そんなもんですよ。嶺井も海野もまだ打席ゼロでしょ。そりゃそうです。負けていたら拓也(甲斐)のところで代打で回ってくるでしょうけど。俺らが強い時は控え選手で1か月打席に立っていない野手がザラにいた。俺らの打線の時は代打を出すところがなかった。鳥越しかなかった。でも鳥越の守備も勝っていたら必要なので、ずっとベンチにいる選手もいましたよ」
――今の1軍のようにほぼ先発が決まっている状況だった。
「基本は9人が決まって代打を出さないのが一番強いので」
――正木選手が無安打だが、小久保2軍監督からも心配に見える。
「練習を見ていないからなんとも言えんもんね。試合の映像だけじゃ全然わからない。練習でどういうふうに打っているのか、全く見ていないので。まあ、そんなに悪いとは思っていない。今日、ジョー(城島健司会長付特別アドバイザー)とも話して『そんなに悪い感じじゃないんですけどね』って言っていましたけど」
――今日、城島アドバイザーと長く会話していたのは、そういう部分。
「それプラス、他の野手の件も含めて。珍しく野球の話でした。野球以外の話はしていません。今日は珍しく野球の話だけしました」
――監督も現役時代は、開幕して1本目が出るまでは不安だった。
「俺の場合、レギュラーだったからね。打たんと外される心配なんて全くなかった。2年目の初戦の1打席目にヒットを打って『おっしゃ、これでいける』と、西武戦で郭泰源さんから打ったんですけど。その後はもう、チームも打っていたし、どんどん怪我で離脱もしたし、外されない安心感があった。4タコでも次の日に打たないといけないなんていうプレッシャーはほぼほぼ感じないままレギュラーを取れてしまったので、ちょっと彼の気持ちはわかりません」
――野村大選手は頭部死球がありましたが、今日は。
「脳震盪みたいですよ。処置があると思います」