「マジ!? 嬉しいね」育成・川村友斗の2安打に大喜び 小久保2軍監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】

2軍の開幕投手は田上奏大に決定「2軍の中ではエース格として引っ張っていく存在」

 ソフトバンクの2軍は5日、タマスタ筑後で春季教育リーグのオリックス戦に7-2で勝利した。先発の田上奏大投手は4回を投げて4安打1失点。「7番・三塁」でスタメン出場した井上朋也内野手が4打数3安打1本塁打、川原田純平内野手が2安打3打点と結果を残した。小久保裕紀2軍監督は3月17日の中日とのウエスタン・リーグ開幕戦で、田上に開幕投手を託すことを明言。試合後の指揮官のコメント全文は以下の通り。

――昨日と打って変わって今日は繋がりもあった。
「オリックスの人には悪いですけど、俺でも打てるぐらいのピッチャーだったんで、そりゃ打ちますよね、あれくらいは」

――昨日は速い球に苦しんだ。
「140キロ出るか出ないかの、まああれを打てないと1軍なんか見えるわけないですよね。普通です」

――井上選手が3安打1本塁打。
「そうですね、あれだったら打つだろうとは思ってましたから。試合前には上からこの後6人ぐらい落ちてくるんで、しかも来週の火、水、木は1軍から3人ぐらい来ると。だからもう限りなく打席数が少なくなるから、少ない中でも結果を出さないとココには残れませんよと。だからもうちょっと1打席に対する、出し切ったかどうか、これをもうちょっとしておけばよかったっていう、そういうものを無くす、とにかく出し切れたかどうかっていう自分の確認だけはしっかりやってくれと話をしたんですけど。そういう点では2軍と言えども、競争が厳しい環境ということは間違いないですね。そこは去年と違うところでしょうね」

――おのずと打席数も減ってくる。
「その中で僕らが選んでいかないといけないので。2軍に残るメンバーを決めないといけないんで、だからしっかり活躍してるヤツを残していきますよ」

――野村大樹選手の状態は。
「状態的にはあんまり良くないと思いますよ。増田もヒットは打ちましたけど、まだそんなに良くはないかなという感じがするんで。良くなれば、すぐに報告をあげるんで。今の中では一番、1軍に近い戦力だと思うんで、彼らはしっかり打席は与えながら、良ければ名前を挙げていこうかなというところですね」

――その2人が1軍に近い。
「現状では一番近いですね。上からもそういう要望があるんでですね」

――川村選手が今日2打数2安打でした。
「そうなん!? マジ!? 嬉しいね。へえー! そう!」

――去年に引き続きいい状態。
「バッティングの状態は結構上がってきていたんで、キャンプでもいろいろ取り組みながらやってきて、まさかオープン戦やのにボールもらってるんちゃうやろね。そんなヤツは大成せんぞ。知らんけど(笑)」

――川村選手は左手が強いところもある。
「バッティングはもうキャンプ中盤以降、めちゃくちゃ良くなってましたよ。ミスショットがだいぶが少なくなってきたし、手応え感じていた中で行ったから余計自信になったんじゃないですか。誰から打ったかは知らないけど」

「あと昨日聞かれたんで、今、田上奏大には2年連続の開幕投手は伝えました。それはもう別に隠すことではない。良くても悪くても、今日伝えると決めていたので。まあ1軍から呼ばれてしまえば、それが一番喜ばしいことなんで、これからちょっと1軍がどうなるかはまだ分からないけど、ただ現状『オマエに2年連続で託す』と。去年の育成からの期待を込めての開幕投手じゃなくて、今年はもう立場が違う。2軍の中ではエース格として引っ張っていく存在としての開幕投手だから、というので一応話はしました」

――今年は1軍でも多く投げてもらいたい。
「2軍ではもう堂々とローテで、しっかり真ん中で回るピッチャーだと思うんで、それで数字が残れば、当然1軍に一番近い選手という扱いで2軍では考えてるんで。去年とは立場が違うよって話をして。今日のピッチングじゃ不満ですけど、70球超えた途端に体力が落ちるし、球が落ちるし。まあそれは彼に今日伝えました」

――伝えたときの反応は。
「嬉しそうな顔していましたよ。去年なんか驚きの顔で、今年はちょっと予測していた感もあるような、そんな感じでしたね。俺か、やっぱりそうか、みたいなところはあったような感じしますね」

――待っていたんですね。
「あったと思いますね。今のメンバーで名前あがらなかったらおかしいですからね。しかも、上から投げに来ないわけですからね、その日は」

――期待するところは。
「右の本格派、真っスラが武器で、球数は多くなりますけど、粘り強さは彼の特徴かなと思うんで、今1軍のピッチングコーチに戻ってきた斉藤和巳なんて結構ランナー出していたけど、最後のホームを踏ませなければいいんでしょうっていう、そういう勝負強さがあったんでね。圧倒的なピッチングができなくても、最後はしっかりゲームを作ってゼロに抑えてくるっていうピッチャーになってもらいたいなと思いますよね」

――顔つきも良くなった。
「結構自分の言葉を持ってるし、決めたことをやれるんで。ただ、まだ20歳か21歳なのに、体力の無さが気になるんですよね。もっと体力、100球、150球投げてもへっちゃらぐらいね、そんなこと言ったらまた昭和って言われるんですけど。70球でヘバってどうすんねんって。そこだけがちょっと不満ですけど」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)