小久保2軍監督も高評価「ファームでは即戦力」 育成ドラ3木村光が宮崎で掴んだ収穫

ソフトバンク・木村光【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・木村光【写真:福谷佑介】

小久保2軍監督「身のこなしも素早くてフィールディングも上手い」

 ソフトバンクのB組は2日、生目の杜運動公園で1か月超に及んだキャンプを打ち上げた。このキャンプ期間中に評価を急浮上させたのが育成ドラフト3巡目ルーキーの木村光投手。小久保裕紀2軍監督からも「面白い存在」「身のこなしも素早くて、フィールディングもうまくて、ファームでは即戦力っていう感じですね」と高く評価されていた。

 木村光は佛教大から育成3巡目で入団したルーキー右腕。最速148キロと剛速球を持ち合わせているわけではないが、コントロールが良く、安定感に溢れた投手で、1日に行われたオリックスとの練習試合では3イニングを投げて1失点と上々の投球内容を見せていた。

 育成ルーキーながらキャンプインを宮崎のB組で迎え、日増しにその評価を高めてきた。長かった1か月のキャンプを駆け抜けた右腕の表情は「真っ直ぐで空振りやファウルを打たせるっていうのが自分の基盤なので、そこはしっかり見せていけてるかなっていうのは思います。自分の一番のセールスポイントは長いイニングを投げても点を取られないっていうところ。これからもっと見せていけたらいいかなと思ってます」と充実感に溢れていた。

 初めてのプロでのキャンプ。主力を担うA組の選手たちもいる宮崎で過ごせたことが大きな収穫だった。実績ある投手がブルペンで投げる姿も目にし「こっちに来て大きかったなと思うのは、1軍の選手の精度とか意識というのを見られて、こういうところを意識したらいいんだっていうのに気付けて、習得できたこと。それが一番良かった」と振り返った。

 ファームは4日から春季教育リーグが始まる。小久保2軍監督は木村光をファームの先発ローテに組み込む考えだ。これを伝え聞いた右腕は「正直に嬉しいっていう気持ちはあるんですけど、自分の持ってるものを出せなかったから、点数を取られる。もっともっと自分を客観視して修正できる力をしっかり身につけていきたいなって思っています」と冷静に語る。

 育成ルーキーとして臨んだ宮崎キャンプで着実に評価を上げた。「大学を卒業してるんで今年のうちに支配下を目標にやっていきたいなと思ってるんですけど、やっぱり1軍で活躍してなんぼの世界だと思うんで、しっかり1軍を目指してやっていきたいなと思っています」。目指す1年目での支配下昇格に向けてアピールを続けていく。

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)