大学時代は3度の打率4割超え 育成ドラ13西尾歩真の武器は「抜群のミートセンス」

ソフトバンク育成13位指名・西尾歩真【写真:福谷佑介】
ソフトバンク育成13位指名・西尾歩真【写真:福谷佑介】

松田と城所コーチの高校の後輩で大学4年時にはリーグMVPにも輝く

 ソフトバンクに、来季も楽しみな新戦力たちが加わる。12月5日に行われた新入団選手発表会見でお披露目された支配下6人、育成14人、計20選手の新人たち。育成ドラフト13巡目の西尾歩真内野手は巨人に移籍の決まった松田宣浩内野手、城所龍磨3軍外野守備走塁コーチの“DNA”を受け継ぐコンタクトヒッターだ。

 愛知の天白スポーツ少年団から三重の津ボーイズを経て、松田と城所がOBの中京学院大中京高へ進んだ西尾。高校2年時には岐阜県選抜に選ばれ、台湾遠征も経験。中京学院大ではリーグ戦で3度の打率4割超え、4年時にはMVP、首位打者、ベストナインに輝くなど、リーグを代表する遊撃手として実績を残した。

 168センチと上背はないが、コンタクト能力が高く、担当の山本省吾スカウトは「小柄だが抜群のミートセンスと選球眼を持ち、高い出塁率を誇る。守備や走塁もソツがなく、ショートを守れる実戦派プレーヤー」と評価する。西尾自身も「遠くに飛ばすタイプではない。支配下登録してもらえるように、守備と走塁からアピールしていきたいです」と特徴を語っている。

 小柄な体格に反骨精神が宿る。大柄な同期たちに囲まれ「みんな大きいので、もっと気合が入ったと言いますか、負けたくないというのはあります」と負けん気をのぞかせる。チームでは今宮健太内野手や同じ育成出身の牧原大成内野手が小柄ながら活躍しており「小さくてもやれるんだというのを見せてくれている」とお手本にする。

 高校の先輩である松田は来季、巨人に移籍。「自分が高校で冬の練習をしているときに松田さんが高校にあいさつに来られていました。すごいと思って見ていました。お会いしたかったんですけど、元気を出して頑張ります」と“熱男魂”を受け継ぎ、支配下への階段を駆け上がる。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)