野村大2発、谷川原3安打 12得点で快勝したロッテ戦後の小久保2軍監督の一問一答全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】

2本塁打の野村大に「チャンスでファーストゴロとかマイナス点」

 ソフトバンクの2軍は29日、宮崎県内で開催中の秋季教育リーグ「第19回みやざきフェニックス・リーグ」でロッテと対戦し、12-7で勝利した。野村大樹内野手が2回、7回と2本の本塁打を放ち、この日から合流した谷川原健太捕手も2本の長打を含む3安打1打点と活躍。先発の風間球打投手は3回途中3安打1失点。4番手の三浦瑞樹投手が4イニングを投げて7安打5失点と苦しんだ。

 試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答全文は以下の通り。

――大味な試合になりました。
「相手のピッチャーがよく四球を出したりもあったけど、(野村)大樹が3ボールから仕留められたりとかね。ちょっと最近真っすぐに差し込まれ気味だったのを、一発で打てたっていうのが良かったでしょうね。(8回の)チャンスでファーストゴロとか、ああいうのがマイナス点ですけどね。それは全部うまくいかんけど、どっちかと言えばホームランを求められているタイプじゃなくて、チャンスで打点を挙げられるバッターにならなきゃいけないんで」

「あとはどうかな、結構(渡邉)陸が積極的な采配でね。緒方が出た時も初球スチールで、柳町がヒットで出たときも一、三塁でスチール。キャッチャーならではの、ここはセカンド送球はないだろうというのでスチールで。結局2回目は投げてきたんですけども、今日は結構やることなすこと成功したんで、楽しい監督やったんじゃないですかね」

――渡邉陸選手は前回の監督では何もできなかった。
「そうそう。それだけに今日はもうゲームを早く動かしたいという視点で、そういう展開になったからご満悦でしたよ。フフフ」

――野村大樹選手は2本塁打。
「真っすぐをさばけたのはよかったかなと思いますね」

――ずっと課題として取り組んでいること。
「技術的には本当はもうちょっと直したいところはあるんですけど、あんまり言わずに。それでボールをうまく拾える長所がなくなってしまっては嫌なんで。本当はもうちょっと軸で打った方がボールは絶対飛ぶんですけど、体が流れすぎるんで。でも、それも彼の長所かなと思って、もうそこは僕の理論じゃないですけど、目をつぶってます。何が正解かわからないんでね」

――谷川原選手は今日合流していきなり長打2本の3安打。
「彼は練習はちょっとわからなかったけど、ティーがもう前と全然違ってたんで、結構いいですね。長谷川(1軍打撃コーチ)とずっとやっているっていう話をしてて、体からバットがちょっと遠回りする感じのバッターだったんすけど、しっかり体にバットが巻き付いてくる。そのフォームに変わっていたんで、それはもう徹底的にそういうことをしない限りはそこまでスタイルは変わってこないんで、そこら辺は違いを感じました」

――スイングの鋭さとかですか。
「鋭さとかではなく、大体悪くなると、みんな振られて体からバットが離れる。そういうバッターには、はっきり言っていいバッターがいない。どっちかというと、タニ(谷川原)も離れて外寄りの球はかかと体重でファールにしかならんかったバッターだったのが、ずっと付いてきていたんで。それは多分、長谷川コーチがそういうバッターだったんで、ずっと言われたんだろうなというふうに予測はしましたけどね」

「勝連とかはそれをものすごくマネした方がいいかもしれないですね。ああいうタイプでバント、バスターエンドランも打てず、結局あれじゃ、もう本当守備だけで、それ以外では飯食えなくなるんで。守備はある程度安心して見られるんで、もうちょっとそっちも、ヒットは打たなくてもいいんで、進塁だけはさせるバッターとか、セーフティが上手いとかね、プッシュバントが上手いとか、そういうふうに、ヒットを打てとは言えないんで、もうちょっと打線として機能できるものを持って欲しいです」

――バスターに失敗したところ。
「そうです。初球のバントに失敗してるわけですから、緩い球をね。その後、渡邉陸がバスターエンドランに切り替えて、それもフェアにできず、最後はもうボールからボールのチェンジアップを振ってしまってるんで。ホームランを打てとか、ヒットを打てとは言わんけど、何とか嫌らしさみたいな、しつこさみたいなのが欲しいですね」

――ピッチャーでは風間投手が先発でした。
「まあ最後の方は良かったね。球が力強いのは相変わらずですけど、ちょっと今日はコントロールが全然良くなかった。それより三浦ですね。あんなのでオーストラリア行って大丈夫かなと、そっちが心配でね。ちょっと叱りましたけど」

「(投げる時だけ宮崎入りするため)ピッチャーってこうやって帰って、また1週間後に来てって、僕らの目の届くところで(練習を)やっていないじゃないですか。2軍のピッチングコーチ、首脳陣がいない中でやってくるわけなんで。何の姿も変わらず、シーズン中よりもキレが落ちてるし、元々コントロールはそんなに良くないのに、輪をかけて悪くなっていて、何してんのって言われても仕方ないよって」

「プロは結果の世界なんで、こんな教育リーグのフェニックスの格下相手に、あれだけポコポコやられていたら、それは1週間何してたのって言われてもおかしくないですよっていう話をしました。ちゃんと自分を追い込んで、自分の目標、その日の設定課題をクリアしてきてますか、ということですよね。高卒じゃないんで、時間がないんですよ。その意識は持たせないと」

――今日はどういったチームのテーマでしたか。
「今日は何やったっけ。今日は途中からはインサイドを捨てろって話をしてましたね。意外にインサイド来てないんで、インサイド来たら見送れ、だからセンターから逆方向とかセンター中心に打っていけって話はしてましたけどね」

「正直、相手ピッチャーには悪いけど、あの球じゃね。真っすぐ待っていて、あのカーブにまだ(バットを)出さされているのが寂しいですね。(川瀬)晃にしても、真っすぐ待っていてあのカーブは普通(打ちに)行ってもパッと止まらないといけないんですけど、そのままカーブに流されてるっていうね。それがちょっと気にはなりましたけど。バッターは3割すら成功で、悪いところを挙げればキリがないんですけどね。求めるところは求めていかないとね」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)