「いつまでも現役できると思ったら大間違い」 小久保2軍監督の一問一答全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】

打線に苦言「真っ直ぐ待ちからの変化球の対応、残念ながら、もうみんなできない」

 ソフトバンクの2軍は16日、宮崎県内で行われている秋季教育リーグ「第19回みやざきフェニックス・リーグ」で四国独立リーグ選抜と戦い、1-2で接戦を落とした。先発の杉山一樹投手は最速153キロのストレートを武器に5回を投げて無失点。制球難が課題とされているが、この日は無四球だった。0-0の同点で迎えた7回に3番手の重田倫明投手が先制点を許すと、9回には5番手の中村亮太投手が痛恨の一発を浴び、これが決勝点となった。

 打線は四国独立リーグ選抜の投手陣から7安打を放ってチャンスは作ったものの、得点は7回1死二、三塁から牧原巧汰捕手が放った右越え適時打による1点のみだった。試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答全文は以下の通り。

――杉山投手が5回無四球。
「無四球だった? そうね、テーマはカーブでストライクを取れることと、決め球で空振りが取れること、フォークが落ちたり落ちてなかったりなんで、落ちるボールは結構落差があるから、そのボールを増やした方がいいんじゃないって話をしたんですけどね」

――杉山投手はクイックで投げるようになって良くなった。
「そうですね、なんかあれ(クイック)でコントロールまとまってるんで、彼の中では四球を出さないというのが1つテーマだと思うんで、それができているのはいいことやろうし。独立リーグだからね。3番の子はよく振れていたけどね、3、4番。でも、あれで点取られてるようじゃ駄目ですよ」

――今日も高橋純平投手は154キロ。
「ずっと安定してますね。もう公式戦はないんですけど、この感じだったら、来年は十分に中継ぎで勝ちゲームに入っていけるものは見せつつある。この秋のキャンプから春にかけての間、忘れないように秋のキャンプでやり込むことは大事でしょうね。もう自分のものにしてしまうってことですよね」

――打線の部分ではちょっと繋がりに欠けた。
「テーマは、初対戦のピッチャーなんで、真っ直ぐ待ちからの変化球の対応、残念ながら、みんなできない。大樹は出なかったけど、もう大樹と珠ぐらいですね、勝負できるの。あとはもう技術的に、普段ね、いろんなテーマを持ちながらやってるけど、原点はやっぱり真っ直ぐを待って変化球打てないとこの世界では生きていけないんで、それができてないなという印象ですね。まあ、のんびりしとんなって思いますけどね」

――相手が独立リーグというところもある。
「まあ、あとはこの世界、いつまでもね、この時期ですから、シビアな時期なんで、いつまでも現役できると思ったら大間違いでね。その辺の危機感を持って、日々取り組んでほしいなと思いますけどね」

――毎年この時期になるとどうしても意識せざるを得ないところも出てくると思う。
「そうね、でも今意識したところで決まるのはもっと前なんで、だからこそ、その日その日、今自分がやるべきことを妥協せずにやり続けることが大事であって、急にこの時期の9月だけ頑張ったからって、そんなに評価が変わるわけじゃないしね。日々の積み重ねなんで、今も自分でしっかりバットを振って寝てるヤツが、何人おるんかっちゅう話じゃないすか」

――当初は水谷くんが監督って話でしたが。
「大樹ですよ。大樹がずってやってましたね。初回にバントしたのをずっと悔やんでましたね。やっぱり向こうもドキドキで立ち上がり、いきなりヒット、ピッチャー心理からするとバントはラッキーと思ったでしょうね。その辺はまず得点圏にっていったんですけど、その後、結局チャンスらしいチャンスがないのを見ると、自分の中ではあれは簡単にバントっていう選択肢はよくなかったって話はしてましたけどね」

――盗塁とかも結構ありました。
「あれはサインではないので。グリーンライトなんで、あとは最終回の代打、黒瀬という切り札をどこで出すかと、ノーアウト一、二塁のときに、じゃあどうするんだとかって、代打バントを九鬼先輩お願いしますって言っていたんで、水谷のところでね。そういうのではやってましたよ、頭働かせながら」

――ちなみに明日は。
「明日誰だろう。聞いてないね。出てないやつがやってますから見ていてください」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)