4年目捕手・渡邉陸の起用法に込めた意味と期待　鷹の新たな“育成計画”とは？

小久保2軍監督が語るプロの厳しさ「毎日試合に出て当たり前」

　小久保2軍監督は「プロって毎日試合に出て当たり前。レギュラーってそれだけ大変なんですよ。それはアマチュアもしくは3軍では経験できないことです。今の2軍、3軍制度があるからこそできること」と語る。さらに、3試合連続出場した渡邉との会話も明かし「『甲斐拓也は去年全部出たんや』って言ったら『考えられない』と。やっぱり凄いことだっていうのをやっぱり身をもって経験させるにはこういうことしかない」と、この起用プランの重要性を説いた。

　渡邉自身も未知の領域を体感したことで、新たな感覚を得ることができた。1日の試合後には「打線の繋がりだったり、中継ぎピッチャーだったら、前の対戦の結果とかも考えながら、その場その場での配球じゃなくて、3試合分の打席を考えて配球するというところは勉強になりました。（体は）朝起きたときに、重かったです。そんなに大きく変わってることはなかったですけど、甲斐さんは凄いなと思います」と語り、捕手として試合に出続ける大変さを実感したようだ。

　小久保2軍監督らの元で始まったソフトバンクの新たな育成計画。渡邉をはじめ、川原田純平内野手や正木智也外野手といった若手も同じように連続起用されており、試合に出続ける体力面の強化、そして3連戦やシーズンを見通した上での対策やリードの習得を目指している。この新たな育成プランにより、渡邉は未来の正捕手候補として成長していくことになる。

（取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda）