“代打専念”の実情…考えたのは中村晃の「残りの野球人生」 小久保監督がかけた言葉

小久保裕紀監督【写真:冨田成美】
小久保裕紀監督【写真:冨田成美】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

又吉克樹が先発転向…「監督室でその話をした」

 ソフトバンクは28日、ロッテ戦(みずほPayPayドーム)に2-8で敗戦した。先発した有原航平投手は、7回7失点で1敗目を喫した。5回まで1人の走者も許さなかったが、6回に6安打を浴びて6点を失った。打線では、山川穂高内野手が3回に適時二塁打。8回には今宮健太内野手が犠飛を放ち、打点を記録した。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。

●試合前(一部を抜粋)

――中村晃選手の存在。彼が代打にいることで、さまざまな効果がある。
「そこまでの効果とは思ってない。去年はなるべく出そうと、いろんなところを探ったけど。彼の残りの野球人生を考えても、ハッキリと腹は割って話していいなと思った。だから『グローブを置いていい』と言った。チームの編成なので、山川を獲ったらそうなる。あくまでもチームが勝つためにやるし、将来的なことも考えた。パ・リーグの戦いを考えたらね」

――代打の神様という存在に。
「昔はいらっしゃいましたけどね。パ・リーグで難しいのは間違いない。出番がないので」

――又吉克樹投手が先発に転向する。
「倉野コーチから相談、提案があった。中継ぎは1イニングを投げる投手の層も厚いから。順番的にもかなりね(厳しい)。先発の方がチャンスがあるという話を、(又吉投手が2軍に)降格の時に、監督室でその話をしました」

――近藤健介選手の起用。
「(1週間で)3戦やって2戦だとかもある。基本的には外野で出します。それも本人と話はしてある。(腰は)治療が効いているみたいです」

■「あのプレーが大きかった」と振り返る要因は?

●試合後

――有原投手の投球は。
「あの回だけだったね。でも、今日は西川の守備。あそこで2点目を取れたと思ったら、ね。相手チームですが、今日のゲーム的にはあのプレーが大きかったです」

――4回2死一、二塁で、周東選手が放った左前打。二塁走者も、本塁に回す打球だった。
「絶対に回しますね」

――6回、有原投手に変化はありましたか。
「そんなに感じなかったです。開幕戦を楽しみにしていたファンには、ワンサイドになってしまって申し訳ないですけど、1敗は1敗ですから」

――開幕捕手は、谷川原選手だった。
「初スタメンでね。今の打順だと、9番がポイントになるので、あそこの出塁が大事。ビッグイニングもあったけど、その前は有原と打ち合わせ通りにやっていた。四球も2つ、選んでね」

――開幕マスクを決めたのは、どの段階だった?
「先週ですかね。一緒に被った、その時に決めました」

――明日以降は捕手は回していく?
「回すというか……。明日のお楽しみです」

――津森投手は2回1失点。走者も許していた。
「2イニング目、立ち直ってくれたらと思ったけど。結果的にゼロだったので。今日は2イニングだと決めていました」

(竹村岳 / Gaku Takemura)