同点犠飛も柳町達に“注文”「レギュラー張っている選手は…」 小久保監督のコメント

ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】

8回に周東の2号ソロで勝ち越し「ビックリしました」

 ソフトバンクは22日、みずほPayPayドームでのロッテ戦に3-1で勝利した。先発の大津亮介投手が自己最長の8回を1失点と力投すると、打線は同点の8回に周東佑京内野手の2号ソロで勝ち越し。栗原陵矢内野手にも適時打が生まれ、苦戦を強いられていたロッテ先発の種市篤暉投手から3点を奪った。試合後に取材対応した小久保裕紀監督のコメント全文は次の通り。

――大津投手が自己最長の8回を1失点。
「相手の種市もすごいピッチングをしている中、初回の1点でよく我慢したのが勝因につながって。8回は本来、松本(裕樹投手)なんですけどね。同点までは大津にいかすわ、ということで。彼の今後の野球人生を考えた時にはね。あそこの8回というのはものすごく大きかったかなと思います」

――7回に柳町達外野手の犠飛で同点に。
「まあ2球(目まで)のアプローチを見た時にはちょっと厳しいなと思ったんですけど、追い込まれてからは何とか三振はしないという姿、こっちも4番の山川穂高内野手に代走を出しているんで。そのへんはバッターもその意図をくみ取っての打撃……。まあ2ストライク前に、もうちょっとああいう姿が出れば言うことはないんですけれども。最低限の仕事はしてくれたなとは思いますね」

――8回には周東選手の勝ち越しアーチが飛び出た。
「いや、あんまり、あの……ホームラン打つとは思っていなかったんで。ビックリしました」

――栗原選手の適時打で追加点。苦しんでいた種市投手から3点を挙げた。
「ずっと今シーズンの(種市投手の)映像を見ていましたけどね、なかなか100球前くらいまで、3打席目くらいまでは対応が難しいなと見立てだったので。予想通りでしたけどね。100球超えて、周東にホームランを打たれた後は気持ちがガクッと来たでしょうから。ただ、今シーズン戦った中でも本当に3本の指に入るくらいのピッチャー、本当に堂々たるピッチングだったなと。相手投手ながら感じていましたね。」

――貯金24。交流戦明け最初のカード勝ち越しも決まった。
「明日は(リバン)モイネロ(投手)が投げるので。長いイニングを投げてもらうことを期待しています」

――大津投手は8回を3者三振で締めた。
「同点になったら松本というのが本来なんですけど、『あいつのためにくれてやれ』って感じですかね」

――前回登板後は気持ちの面で厳しい指摘もあった。
「気持ちのことは一言も言っていない。あれは倉野(信次1軍投手コーチ)が言っただけで。別に俺は気持ちだなんて一言も言っていない。投げている姿が弱いんじゃなくて、対戦のときに打てるもんなら打ってみろ(の気持ち)があったかなので。前回そういうことがあったのを踏まえて、きょうの8回の姿はよかったですね。8回の姿で勝ち投手になれましたからね」

――3回のソト選手に対してはインハイに続けて空振りに取った。気持ちが見えたか。
「うん。それプラス、やっぱりものすごく相性が悪いのが岡とソトという中で。大体バッターはそうだけど、2球(内角に)きたらもうないだろう、と(考えて)待つんでね。その心理の裏をかいた海野(隆司捕手)の要求だったかなと思いますね」

――7回は山川穂高内野手や近藤健介外野手の粘りから同点に追いついた。
「3打席目のクリーンアップ、栗原がライトライナー。山川のあのファウルの粘り、そして近藤の粘り。あそこがあって、3打席目の柳町が2球空振り。その後の姿はよかったけど、レギュラーを張ってずっと1軍におるやつは3打席目くらいにあれくらいのピッチャーに対応してくるので。柳町はもちろん難しいことではあるんですけど、しっかり1点を取ったことも最低限よしとしながらも、対応が刺されていたなという印象は最初に持ちましたけど。結果的には何とかバットに当てようという姿は出ていたので。今までにない姿は出たなとは思いましたけどね。ただ、レギュラーとして出ている選手は3打席目できっちりとらえてくると。そういうところを柳町は見て感じたほうがいいともいます」

――慶大出身の3人(柳町選手、正木智也外野手、廣瀨隆太内野手)がスタメンに並んだ。
「きょうはちょっと僕が指示しました。あなた方のために」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)