箱で用意する日本のお菓子、初海外で不安な「濃い味付け」 “武者修行”へ…若鷹2人の決意

ソフトバンク・川村友斗(左)と田上奏大【写真:竹村岳】
ソフトバンク・川村友斗(左)と田上奏大【写真:竹村岳】

田上奏大は2年連続の参加「ソワソワ感はない」「飛行機代だけですごいお金」

 ソフトバンクの田上奏大投手と川村友斗外野手がプエルトリコで行われるウインターリーグに参加する。25日にPayPayドームで取材に応じた。2年連続参加となる田上は、日本の“あるお菓子”で大ウケを期待しているんだとか。海外に行くこと自体が初めてという川村は、小久保裕紀新監督に連絡すると、“金言”を授かったそうだ。そして田上と同じく、日本食を必需品に挙げた。一問一答は以下の通り。

・田上奏大投手
――海外は初めて?
「僕は去年行っているので2回目です。楽しみはありますけどソワソワ感はないですね」

――去年の経験で一番学べたことは。
「前向きさというか。1つのミスを引きずらない。引きずるというよりも、次のプレーで取り返してやろうという姿勢が見えて、気持ちは前面に出すんですけど、野球を楽しんでいるというか。一緒にプレーしていて、ミスがあっても前向きにプレーできた。そういうのって大事だと思うので、そういうところを去年は学びました」

――今年は何を学びたい。
「去年2か月行かせてもらって、向こうでの生活も経験していて多少は慣れていると思う。去年よりも内容の濃いものにして、もう1つピッチングや、結果も求めながら。楽しんで頑張ってきたいと思います」

――今年は、派遣を打診されて「行きます」と返事をした。
「そうですね。今年も話をもらって、7月の頭くらいに怪我をして3か月くらい実戦から離れて。やっと最近投げられるようになってきたんですけど。その中で球団に『今年もどう?』って話をもらったので、ぜひ行かせてくださいと言いました」

――誰でも経験できることではないが、選ばれたことをどう受け止めているか。
「すごい額のお金もかかっているし、球団から期待してもらって選んでもらったのを感じているので。恩というか、期待に応えられるように、このオフも取り組んでいかないといけないという自覚はあります」

――何を得たいか。
「自分の中では全体的にレベルアップしないといけないと思っている。自分が今磨きたいのは、コントロール。真っ直ぐの質はずっと大事なので、コントロールと変化球。決め球というところを、向こうでもう1回作り上げて帰ってきたいと思います」

――ウエスタン・リーグ開幕投手に指名されるなど小久保裕紀新監督とは関わりが深いと思うが、1軍監督になったことについて。
「小久保監督のおかげで支配下に戻れたのを感じている。1軍初登板の時も見に来てもらいましたし、今年はウエスタン、ファーム日本選手権と優勝したんですけど、自分は正直何もしていないので、悔しい気持ちがある。来年は小久保さんが監督になるので、1軍で小久保監督のことをしっかりと胴上げできるように。チームに貢献できるように頑張りたいなって思います」

――「すごいお金」と言っていましたが、その責任も感じる。
「飛行機代だけですごいお金だと思うので……。それがまず、考えたら『すごいお金なんやろうな』って感じです」

・川村友斗外野手
――海外は初めて。
「初めてなので心配です。なので、全部田上に聞こうと思っています。パスポートも発行されました」

――最初に話をもらった時はどう思った。
「あ、ありがとうございますって感じでした」

――ウインターリーグのイメージは。
「今のイメージは、暑いんだろうなって、それくらいしか実感は湧いていないです」

――派遣メンバーに選出されたことをどう受け止めている。
「僕は来年が3年目で、一旦自由契約になる年でもある。まずは来年、なんとか支配下になれる、勝負できる何かを掴んで帰ってきたいなって思いました」

――海外で野球をする中で、得たいものは。
「バッティングを掴んできたいのもありますし、行く前に小久保監督に挨拶をしたら『自分の形を固めて帰ってこいよ』というふうには言われたので。シーズン中にやってきたことを、もっと精度高く取り組めたら」

――小久保裕紀新監督はどんな存在ですか。
「僕は入団してから、3軍に行くこともあったんですけど、この2年間は2軍で監督と一緒にというか、野球をさせてもらって。1軍監督になりますけど、僕は育成でどうやっても行けないところなので。まずは小久保監督と優勝に向かって、ウエスタンでもやったようにまたやりたいと思っています。まずは2桁(背番号)になって、1軍に上がれる資格を掴みたいです」

――自分を知っている人が監督になるのはチャンスと捉えられる。
「2年間、フルではないんですけど一緒にやらせていただいたので。チャンスというよりは、僕も小久保監督のもとでもう1回、リーグ優勝とか日本一を目指してやりたいっていうのが強いです。チャンスとかはそんなに思っていないです」

――1か月以上の海外生活で、日本食以外のものは大丈夫そうですか。
「いや〜、僕ちょっと濃い味付けが苦手なので、どうなのかなって。『サトウのご飯』とか、ちゃんと持っていこうかなって思います」

――味が濃いという情報は仕入れているんですね。
「いや、仕入れているっていうか濃いだろうなっていう……」

・田上投手
――実際、去年は濃かったですか?
「僕はなんでも食べられるので、あえて日本食も持って行かないようにして。濃いっていう印象はないですね」

――これだけは持っていきたいものは。
「去年チームメートが結構ハイチュウが好きみたいな。日本からお土産というか、箱で買って。他の日本のお菓子も持っていきたいと思います」

(竹村岳 / Gaku Takemura)