5回2失点の田上に「現状維持なら退化と一緒」 小久保2軍監督が改善を求めた部分とは

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:米多祐樹】

2日から柳町達外野手が2軍に合流…小久保2軍監督「外野手どうしようか」

 ソフトバンクの2軍は1日、大阪・杉本商事バファローズスタジアムで行われたウエスタン・リーグのオリックス戦に4-3で勝利した。先発した田上奏大投手は5回2失点。6回に増田珠内野手の適時打や、リチャード内野手の2ランなどで4得点を奪った。試合後、取材に応じた小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――田上投手は中14日での登板。
「立ち上がりは全然そんな感じさせなかったですけど、やっぱりフィールディング(3回無死一塁で福永の犠打を失策)ですね。元々そんなに得意ではないっていうのは、練習を見ていてわかるんですけど、あんなミスしているようじゃね。結局2ストライクと追い込んだ後、3球目が甘く入ってツーベースを打たれて、その後を抑えたからまだいいとはいえ、1人でゲームを壊すところと紙一重のイニングでしたよね」

「その前に野村大樹がボーンヘッドして、流れが変わるなという感じのところからだったんでね。昨日も言いましたけど、現状維持なら退化と一緒なんで。だから去年のフィールディング、去年の打たれ方、 去年も2ストライク0ボールからよく打たれていたんですけどね。勝負にいって打たれているならいいんでしょうけど、なんとなく投げているのか、それともフォークが落ち切らないとか、そこの意識をもうちょっと強く持たないと同じ姿に見えるんで」

――前回よりも出力は出ていた。
「出力は上がっていましたけどね。それ以外のところで、今日はちょっとあのフィールディング。この間のバントシフトもそうですけども、サインプレーをキャンプの時もやっていたけども、結局シーズンが始まって、サインプレーを一発でできないというので、 次の練習日、試合がない3日間は、バントシフトと投内連携をやってもらうしかないですもんね。できないものは練習します」

――リチャード選手が6回に逆転2ラン。
「あの打席だけ、どうも変化球を反対方向に持っていったみたいで。その前は引っ張りにかかって、全部外のボール球を振らされていたんですけど、もうちょっと早く修正できればいいんですけどね。あの打席は、あのボールを反対方向に持っていったら、引っかかったらしいんで。 次はそういう入りができるかもしれないですけど」

――リチャード選手は三振しても一発が出ればいい。
「もちろんそうです。ただね、一応ファームでも長く中心にやっているんで、その結果以外のところでも、ちゃんと若い選手の手本になってほしいですね。審判に文句ばっかり言っているようじゃ、現状維持ですよ」

――見逃し三振も不服そうだった。
「大体ピッチャーとの勝負は先行なんで。1番悪いところですけど、言い飽きたんで、今日は本人に言っていません。リチャードだけに限らず、結構そこは多いんで。今年はゲーム中にストライク、ボールの判定に文句言うなって、言っていますね。去年の途中から言いましたけど。言いたくても我慢はしていると思うんですけど」

――5回2死一、三塁から勝連選手がセーフティーバントを。
「去年のオフからね。本多コーチが2軍担当になってから、ああいうのをずっと練習でやらせて、本多コーチが見本を見せながらとか、間合いや足の運びとかも含めてやっているので。決まればよかったですけどね。どっちでもええと言えるタイミングやったんですけどね」

――出塁する気持ちが伝わってくる。
「そうですね。あそこでクリーンヒットがベストでしょうけど、それだけを望まれている選手じゃないので。ああいうことができる選手で今1番ドラッグ(バント)がうまいのは牧原大成。映像を見せたりとか、足の運びや間合いもみんなまねして、いいものはとりあえず、まねすればいいんですよ。あれも間(ま)ですからね。急に構えてパッとやってできるわけじゃないので」

――5打数1安打だった三森選手の状態は良い方向に。
「タイミングの話はちょこっとしましたけど、難しい打ち方をしているなと思いますね。あいつの身体能力だからこそ、バットに当たるんじゃないかなっていうぐらい遅いですからね。もうちょっとボールを見る間(ま)があってもええんかなと思うんですけど、そこはまだちょっと話していないですけど」

――明日から柳町選手が2軍に合流。
「あー、そうね。外野手どうしようか、ちょっと考えます。多くなりすぎるので」

――開幕1軍も1日で抹消。
「元々人数が多かったのでね。野手で上がり(ベンチ外)よりは、ゲームに出る方がいいんじゃないですか、っていう判断だったと思いますけどね。2軍の人数が外野手が6人おってもしょうがないんで、ちょっとそこは考えます」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)