周東佑京休養で“代役1番” 佐藤直樹を小久保監督が称賛「いい仕事をしてくれた」

小久保裕紀監督【写真:古川剛伊】
小久保裕紀監督【写真:古川剛伊】

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選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

難敵・今井相手に逆転勝ち…上沢は今季6勝目

 ソフトバンクは5日、みずほPayPayドームでの西武戦に4-3で勝利した。初回に1点を先制されたが、3回1死二、三塁で中村晃外野手が右前に2点適時打を運び、逆転に成功。直後に追いつかれるも、5回には柳町達外野手が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、勝ち越した。6回に再び追いつかれるも、直後に川瀬晃内野手の内野ゴロの間に1点を奪った。

 先発の上沢直之投手は6回3失点の粘投で今季6勝目。7回からは藤井皓哉投手、松本裕樹投手、杉山一樹投手の必勝リレーで1点リードを守り抜いた。試合後に取材対応した小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。

――今井投手相手に6イニング連続で先頭打者を出した。オーダーの狙いは?
「(周東)佑京を休養日に充てていたので、1番を誰にしようかと思った中で佐藤直樹をいかせたんですけど。細かい戦術は言えないんですけど、(3回に)内野安打を打ったシーンは本当にいい仕事をしたなと思いますね。

――足を絡めた攻撃もあった。今井投手が相手というところで意識はしたか。
「実は意識はあまりしてなかったんですけど。上沢が登板のたびに初回に失点していたのを意識しすぎていたんですけど、きょうは1点で収まったので。逆転して、また点を取られるという展開だったんですけど。毎回先頭打者が出たことによって、流れを向こうに渡さなかったことが勝因かなと思います」

――中村選手が2安打2打点の活躍。
「僕の中では今年、代打スタートと2人で話し合っていた中で、こういう起用をしているので。本当に頭が下がる思いです」

適時打の柳町「トンネル抜けたんじゃないですかね」

――柳町選手。長いトンネルは抜けたと見ている?
「まあ抜けたんじゃないですかね。1打席目も彼らしいヒットでしたし、タイムリーもフルカウントからの外の真っすぐに負けず、力強い打球を打ち返していましたしね。そんなにもう心配はしていないですね」

――勝利の方程式の3人がよく抑えた。
「6回の時点で勝ち越せれば、かなり高い確率で逃げ切れると考えているので。ただ、毎日3人を並べて登板させるわけにはいかないので。明日は明日の戦い方をします」

――近藤健介外野手はいいところで送り出そうと。
「もちろんです。きょうはリードしていた展開だったので。例えば同点に追いつかれての8回とかであれば、いかせるつもりでしたけど。リードのまま9回を迎えたので。きょうはそんなに準備はさせなかったですね」

――6カード連続の勝ち越しをかけて、6日は東浜巨投手が先発。期待は?
「長いイニングといわず、目の前の打者に初回から全力でいってくれた結果が、いいゲームを作れると思いますので。先を考えずに1人1人いってほしいですね。」

――6回1死一、三塁でのジーター・ダウンズ選手の守備。岸選手の三ゴロで併殺を取ってほしかった?
「あそこは取れたね」

――そこは引き締めるところ?
「いやー、元々ショートで獲った選手にサードをやらせているのでね。でも、内野手なら(ゲッツーを)取ってほしいけどね。上沢がその後によく抑えてくれました」

――上沢投手は6回まで投げさせた。
「逆転されたら(交代)と考えていたけど、勝ち越されるまでは責任を取らせようと決めていました。本人も逆転してもらった後や、勝ち越してもらった後は強く意識していると思うんですけど。ただ、野手が(点を)取られた後も毎回先頭が出ていたので。流れを持っていかせなかった要因ですね」

――今井投手に対して作戦がはまったのか、状態が良くなかったのか。
「あまり良くなかったんじゃないですかね? 前回も熱中症だったんでしょ? 相手を心配する余裕はないんですけど」

――杉山投手が8セーブ目を挙げて、ロベルト・オスナ投手に並んだ。今後も日替わり守護神は継続する?
「別に。明日は松本(裕)でいきましょうかね」

――そのプランもある?
「ないです」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)