ミス連発でも完封「ピッチャーに尽きる」 打撃陣にチクリも…小久保監督が投手陣を絶賛

小久保裕紀監督【写真:小林靖】
小久保裕紀監督【写真:小林靖】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

杉山一樹が3連投「本当はあしたも行かせたい」

 ソフトバンクは5日、ベルーナドームで行われた西武戦に2-0で競り勝ち、4連勝とした。先発の大津亮介投手が4回まで6安打されながらも無失点。その後は松本晴投手、ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手、杉山一樹投手、ロベルト・オスナ投手とつないだ。

 打線は6回1死一塁で山川穂高内野手が左翼席へ7号先制2ラン。これが決勝点となった。8回には代走でドラフト2位の庄子雄大内野手がプロ初出場。ホークスのルーキーでは1番乗りとなった。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。

●試合前

――5月5日、子どもの日。2012年の子どもの日に小久保監督がヒーローインタビューで、自ら2000安打まで残り10本と言っていた。
「そうなん? 5月5日、ヒーローだったの? でも(2000安打まで)あと1本から1か月かかったからね。5月5日であと10本で、決めたの6月24日とかでしょ」

――子どもの日は9連勝中。
「工藤(公康)さんの誕生日なんでしょ? 誕生日に連勝なのは聞いていたけど」

――栗原陵矢選手は打撃練習も。
「きょうは無理。あした行ければいいかなくらい。抹消まではいかないけど」

――病院には行った?
「行っていない。神経系だから」

――本人と話は。
「きのう試合中に話したけど、あの感じだったら2、3日はかかる」

周東&今宮がリハビリ合流「痛みさえなければ」

――周東佑京選手、今宮健太選手がリハビリ組に合流した。
「そうなん? 痛みさえなければやっていいって感じらしいけど。治すメンバーより今いるメンバーをなんとかしないとね」

――大津投手が約1か月ぶりの先発登板。
「長いイニングとか考えず。しっかりゲームを作ってくれれば」

――前田純投手が登録抹消。
「元々の予定。ある意味予定通り。良くも悪くも10日空ける予定だった」

――野村勇選手も調子をあげている。
「iPitchやトラジェクトを打って、ホームの時はMIXをやらせている。そういうところが出ている。打ち方はそんな変わっていないようにも見えるけど」

――もったいなさを感じるところも。
「もったいない。その能力はなかなかね。1年目に10本打ったんだからね。こっちの責任もあるけど」

――伴元裕メンタルパフォーマンスコーチのベンチ入りの影響は。
「ベンチ外にいるより、ベンチ内にいて。画面越しに見るよりいいと思うので」

――きょうの捕手。
「(渡邉)陸で行きます」

――嶺井博希選手が活躍している。
「嶺井は9連戦多めに使おうと。痩せてきているから(笑)。理想は(捕手)2人(体制)だけど、2人でできなかったってだけで。その場のベストをしている」

――渡邉陸選手の強み。
「ピッチャーの信頼を勝ち取りに行こうという姿勢がありましたよね。他のキャッチャーとピッチャーが話している時でも必ず聞きに行く。ただ、そうは言っても結果が全てなので。結果を残せば残れるし。キャンプ中からそういう姿勢はみられましたけど」

――山本恵大選手が2軍で2安打。4割超えの高打率。
「打つだけで1軍にいる人は山川以外いない。タイトルを取って、フリーで打たせていいというところまで上り詰めればいいけど、それまではフォアザチームというかね。誰だって1年目から4番を打つ選手はいない。清原さんくらいでしょ。誰もが通る道なので」

――井上朋也選手が外野を守るなどチャレンジしている。
「三塁、一塁で行くとなかなかね。でも、今三塁を廣瀬が守っているくらいだから。チャンスがなかったわけではないので。その時に2番手、3番手だったら試合に出られていたので」

2度の犠打のミス「最後は意地でもやらせた」

●試合後

――ミスもありながらなんとか勝利。
「きょうはピッチャーやろ。あんな流れでゼロで抑えて。力あるんでしょうね」

――大津投手は4回をゼロで抑えた。
「長いイニングを投げてもらおうとは思っていなかった」

――松本晴投手が今季初勝利。
「1アウト三塁で当たってる渡部(聖弥)を抑えて先制点を与えなかったですね」

――杉山投手は3連投。
「本当はあしたも行かせたいですけどね。倉野コーチに止められると思うけど。あしたの様子を見てですね」

――2つの犠打のミス。
「送りバントのミスは連鎖する。最後は意地でもやらせたけど。ピッチャーに尽きますね。あれだけ打てなくて、犠打のミスも出て。ピッチャーのおかげです」

(川村虎大 / Kodai Kawamura)