代打で決勝犠飛「順番的には嶺井から」 小久保監督が感謝するベテラン捕手の“役割”

ハイタッチで勝利を喜ぶホークスナインと首脳陣【写真:古川剛伊】
ハイタッチで勝利を喜ぶホークスナインと首脳陣【写真:古川剛伊】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

有原は8回無失点の快投で今季初勝利をマーク

 ソフトバンクは25日、楽天モバイルパークでの楽天戦に1-0で勝利した。先発の有原航平投手は8回無失点の快投を披露し、今季5度目の登板で初勝利を挙げた。打線は5回以降にチャンスを作りながら、あと一本が出ない展開。0-0で迎えた9回に1死二、三塁の好機を作ると、代打の嶺井博希捕手が犠飛を放ち、これが決勝点となった。小久保裕紀監督は就任2年目で通算100勝目に到達。この日取材対応した小久保監督の主なコメントは以下の通り。

〇試合前

――周東佑京内野手の状態は?
「きょうは厳しい感じかな。明日、明後日はいければいいですけどね。力が入りにくいっていう感じですね」

――死球を受けた右脚か?
「そう。左膝じゃなくて。とりあえずきょうは休ませようと。本人はいくって言っていましたけどね」

――有原投手は今季初勝利がほしい。
「それはそうですね。本人が一番苦しんでいるでしょうからね」

――前回登板の内容は悪くなかった。
「粘り強く投げてくれているので。ランナーは背負うけど、それも彼の持ち味なので。この2試合は失点という面ではしっかり投げてくれてはいますね」

――ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手が1軍に合流した。
「明日登録しますよ」

――抹消前と同じようなポジションを任せる?
「そこはまた話しますけど、球自体は悪くなかったので。出力も出ていましたし。心身ともにリフレッシュさせるのが一番の目的なので。いいところで抑えてくれると乗れるんじゃないですかね」

――中継ぎ投手は8人いるが
「明日で9人ですね。誰か野手を外さないといけない。何かしらアクシデントがあるかもしれないので」

――キャッチャーは3人のまま。
「現状では2人にするのは難しいですかね」

――嶺井捕手もベテランの味を出している。
「(試合に)出ていない時でも、ピッチャーと他のキャッチャー陣の間に入ってくれて。そういう役割も期待していたので。2人ともキャッチャーが若いので、ピッチャーになかなか入っていけない中で、上手くパイプ役をしてくれていますね」

――昨日はコーチ会があった。
「月一恒例の。行きましたよ。昨日はめっちゃ面白かったね。今までと全然違う手法を取りました。ざっくり言うと、全員に発言をさせる機会を与えて、提案を出してもらいました。テーマは設けず、勝つためにどうしたらいいかという宿題を与えて。すぐに取り組めることと、議論が必要なことに分けて。そういったことは初めてでしたね」

――監督通算100勝が迫っている。
「どうでもいいでしょ。歴代の監督もどうでもいいと思いながら答えてるんじゃないですか」

2三振の廣瀬には「中心選手でも簡単に打てない」

〇試合後

――有原投手が好投した。
「5回くらいからチャンスはあったけど、あと一本が出ずに、相手に流れがいきそうな中で有原が粘ってくれたので。勝ちをつけることができてよかったです」

――しびれる投手戦になった。
「今日の早川は前半はほぼノーチャンスといっていいほどのピッチングをしていたので。1点取られると厳しいという意識を持って(有原は)投げていたと思いますけど。高めのカットボールで狙い通りに内野フライを打たせることもしていましたね」

――9回のチャンスで嶺井選手を代打で起用した。期待したところは?
「バットに当ててくれる期待ですよ。細かいところは言いたくないですけど、あの場面で順番的には嶺井からいこうと。そんなに簡単じゃないですからね。相手の抑え(則本)ですし。ちゃんとバットに当ててくれました」

――廣瀬隆太内野手は好機で2三振。
「中心選手でもそう簡単には打てていなかったので。期待はしていますけど、三振しちゃいけないところで何とかバットに当てる。これは経験も必要ですから。これから経験を積んで育っていってほしいですね」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)